「ランバン(LANVIN)」が1月26日、パリ・ファッションウィーク最終日のトリとして、新アーティスティックディレクターのピーター・コッピング(Peter Copping)が手掛けるデビューコレクションを発表した。2025年秋冬コレクションは、創設者ジャンヌ・ランバン(Jeanne Lanvin)の世界観と精神にオマージュを捧げた。
英国出身のコッピングは、「ソニア リキエル(SONIA RYKIEL)」でキャリアをスタート。その後「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」でウィメンズウェアの責任者を務め、2009年から約5年にわたり「ニナリッチ(NINA RICCI)」のクリエイティブディレクター、2014年からは「オスカー・デ・ラ・レンタ(OSCAR DE LA RENTA)」のクリエイティブディレクターを担当した。2016年に退任した後は、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」クチュール部門の責任者としてアトリエを指揮。2024年9月にランバンのアーティスティックディレクターに就任し、メンズとウィメンズのプレタポルテコレクションを手掛けている。
ランバンにとって約2年ぶりとなるランウェイショーは、シャンゼリゼ通りの庭園に建つパビリオン・ガブリエルで開催。今年で創業136年を迎えるパリで最も古いクチュールメゾンのルーツに立ち返り、「le Chic Ultime(究極のシック)」を探究した。なおメンズウェアについては、コッピングにとって本格的に手掛ける初めてのコレクションとなった。
新作コレクションは、シャープなシルエットとリラックスしたボリュームのジャケットやドレスにはじまり、メンズ・ウィメンズともにエレガントかつ実用性をともなうデザイン。メゾンの伝統的なドレープや刺繍をTシャツやニットで表現するなど、クチュールのテクニックを現代のワードローブに取り入れた。
ショーの後のバックステージでコッピングは、「ジャンヌ・ランバンについて知れば知るほど、創造性という点で信じられないくらい素晴らしい女性でした。アーカイヴを深く掘り下げましたが、アカデミックなものにはしたくなかったので、とらわれ過ぎずに自然に、チームとともに進化させたのです。これは新しい旅になるでしょう。今日をスタートに、エキサイティングなことが起こると思います。そのための基礎を築いたのです」とコメントした。