バイエルンに所属するU−21フランス代表FWマティス・テルが、移籍に関する考えを変えたようだ。28日、イギリス紙『デイリーメール』や移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏などが伝えている。
現在19歳のテルはレンヌの下部組織出身で、2021年8月にクラブ史上最年少の16歳3カ月19日でトップチームデビューを飾った。2022年7月にバイエルンに完全移籍で加入し、今シーズンはここまで公式戦13試合に出場するなど、通算では85試合出場で16ゴール7アシストを記録している。
昨年3月には給与の引き上げも含む、2029年6月30日までとなる新契約を締結していたテルだが、今冬の移籍市場でのバイエルン退団の可能性が浮上しているようだ。
複数クラブから関心が寄せられているテルだが、中でもチェルシーから関心が強く示されており、今冬の移籍市場の序盤には接触があったものの、同選手自身がバイエルンでプレーを続けることを望んでいたことから、交渉は本格化しなかった。
しかし、直近3試合で出場機会がない状況から、テルが考えを一変した模様で、1月中にバイエルンを退団することを決断したという。これに伴い、バイエルンと選手側は本格的にあらゆる選択肢を評価することが伝えられている。
これを受け、再びチェルシーがテル獲得に動き出したものの、同クラブ以外にもトッテナムやアーセナル、アストン・ヴィラ、マンチェスター・ユナイテッドなど複数クラブが関心を示しており、すでに7つのオファーが届いているとも報じられている。
それでも、バイエルンとしては移籍市場の序盤からチェルシーに所属するフランス代表FWクリストファー・エンクンクの獲得を狙っていることから、チェルシーとの交渉を優先するとも見られている。
なお、今冬の移籍市場の序盤に個人条件ではエンクンクと合意したものの、7000万ポンド(約135億円)という移籍金が高額だったため、テルをチェルシーに売却することで、バイエルンはエンクンク獲得を画策していることも報じられていた。これはテル自身が退団を望まなかったため、交渉は進展していなかったが、テルが考えを変えたことで、これが復活する可能性も浮上しているが、果たしてどのような結末を迎えるのだろうか。