スカウトグループ「アクセス」のメンバーが全国の風俗店に女性を紹介していた事件で、最高ランクに認定されたスカウトの報酬は月額約630万円に上っていたことが30日、警視庁への取材で分かった。
同庁と大分、石川両県警は同日までに、職業安定法違反(有害業務紹介)容疑で、グループ代表の遠藤和真容疑者(33)を再逮捕し、新たにグループ幹部の平良直也(31)=沖縄県沖縄市美里仲原町、スカウトの石山大樹(29)=東京都渋谷区宇田川町=両容疑者を逮捕した。
遠藤容疑者の逮捕は4回目。容疑を認めているという。
同庁保安課によると、アクセスはメンバーが約300人で、女性をSNSでスカウトし、全国のソープランドなど約350店に派遣。2019年7月ごろからの約5年間に、紹介料などとして風俗店から計約70億円を受け取っていた。
スカウトは女性が売春で稼いだ額などに応じて「プラチナ」「ゴールド」などとランク分けされていた。石山容疑者は最高ランクの「ブラック」で、月約630万円の報酬を受け取っていた。
平良容疑者はチーフと呼ばれる幹部で、約20人のスカウトを束ね、部下が得た紹介料の一部を受け取っていた。
逮捕容疑は昨年8月、埼玉県川口市のソープランドに20代女性を紹介した疑い。
警視庁はグループの実態解明に向け捜査本部を設置。今年に入りアクセスから女性の紹介を受けた品川区などのソープランド2店の経営者ら5人を売春防止法違反容疑で逮捕している。