市場規模は約4900億円!スケートボード業界で「メイドインジャパン」が注目されているワケ

0

2025年01月30日 16:01  日刊SPA!

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊SPA!

写真
 スケートボードといえば、東京・パリオリンピックでの日本人選手の活躍が記憶に新しい。日本でもスポーツとして認知が広がっているが、海外ではファッションアイテムとして人気を博しているという。日本で初めて本格的なスケートボードのプリントサービスをスタートさせた「シルクマスター」の戸塚明氏に魅力を解説してもらった。
◆世界中で急成長を遂げているスケートボード業界

 戸塚氏によると、世界のスケートボード市場規模は、「2023年に32億870万ドル(約4900億円)と評価されている」という。

「2021年には北米が市場シェアの約半分を占めていましたが、アジアでの人気も高い。特に中国では人気・実力ともに急上昇していて、中国体育局によると競技人口は1000万人を超えているそうです。去年、中国の主要な6都市を巡ってみましたが、スケートボードの人気の高さを肌で感じました」

 中国のスケートボード業界は市場も急成長を遂げており、鮮やかでカラフルなデッキで知られる地元ブランド「DBH(DO BY HEART)」は売上が大幅に急増。DBHの2021年から2022年にかけての売り上げは、200%増という驚異的な伸びを示しているそうだ。

◆インテリアとしての人気も高い

 日本ではあまりなじみがないかもしれないが、海外では、オシャレなデザインがプリントされたスケートボードのデッキを、インテリアとして飾る文化がある。

「たとえばアメリカでは、マーベルやDCコミックのキャラクターをプリントしたデッキをコレクションして飾ったり、実際に乗ったりするのが人気です。

また、有名ブランドの希少なデッキは高値で取引されており、ルイ・ヴィトン×シュプリームのトランク&スケボーは、オークションサイトで680万円以上の値が付いたこともありますよ」

 高値で取引されているアイテムの中には、『ポケモン』や『遊戯王』など、日本が誇るコンテンツのデッキも。編集部が調べてみたところ、とあるショッピングサイトでは『遊戯王』の希少なボードが120万円で販売されていた。

◆デッキが新たなファングッズとして定着する?

 海外を中心とした盛り上がりを受けて、戸塚氏自身も、「日本でスケートボードのデッキが注目を集めていると肌で感じている」そう。

「うちは2011年頃から、アニメやマンガのTシャツのプリントサービスも手掛けています。そういった取引先が、新たなファングッズとしてスケートボードに興味を持ってくれています。

 現在はOEMを中心に仕事を請けているので、うちの名前は表に出ていませんが、実際にアニメやマンガのキャラクターをプリントしたデッキも手掛けていますし、注文も着実に増えていますね。

 アニメやマンガのキャラクターがプリントされたデッキの販売価格は、1万5000円から2万円程度。決して安くはありませんが、ずっと飾っておけるファングッズとして考えれば、手を出せない価格ではないと思います」

◆デッキを飾るときの注意点は…

 今後、意中のアニメやマンガだけではなく、ブランドやアーティストとコラボしたデッキを入手する機会があるかもしれないが、ネックとなるのが日本の住宅事情だ。

「日本には、デッキをインテリアとして飾る文化がありません。以前は、デッキを取り付ける金具すら売っていませんでしたし、金具の取り付け方も、壁にネジ止めするしかなくてハードルが高かった。

 そこで弊社は、デッキのプリントサービスの研究と併せて、壁をあまり傷つけずにデッキを飾ることができる壁掛けフックの開発も行いました。弊社でもAmazonなどでフックを販売していますし、壁にかけるほかにも、レールに吊るしたり、机の上などに立てかけたりもできるので、以前よりも敷居は低くなったと思います」

    ランキングゲーム・アニメ

    前日のランキングへ

    ニュース設定