「自治会・町内会をやめたい」と思ったことがある人は8割以上 - ストレスに感じることランキング、「会費」「清掃活動」を抑えた圧倒的1位は?

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2025年01月31日 14:11  マイナビニュース

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AlbaLinkが運営する「訳あり物件買取プロ」は1月30日、「自治会・町内会」についての調査結果を発表した。調査は2024年12月22日〜2025年1月5日、自治会・町内会に加入している477人を対象にインターネットで行われた。

○自治会・町内会をやめたいと思ったことがある?


現在自治会・町内会に加入している477人に「自治会・町内会をやめたいと思ったことがあるか」聞いたところ、「ある」と答えた人が全体の8割以上にのぼった。ただ、現在も自治会・町内会に入っている人が対象のアンケートであることから、やめたくなったことがありつつも、入り続けている人が多いとわかる。

○自治会・町内会の活動で感じるストレス


「自治会・町内会の活動で感じるストレス」の圧倒的1位は「役員になること(39.2%)」だった。2位「自治会費を払うこと(18.9%)」、3位「清掃活動への参加(13.6%)」、4位「会合への参加(9.6%)」が続く。



役員になったり活動や会合に参加したりと、自治会・町内会で活発に活動することがストレスになっているとわかる。また「集金の方法」「回覧板」など、自治会・町内会のアナログな部分にストレスを感じている人も多くなった。



具体的な回答をみていくと、「役員になること」を選んだ人からは、「数年に1回班長が回ってくる。結構やることが多く、共働きだと時間を確保するのが大変。例えば自治会費の回収のため各戸訪問したり、回覧板を取りまとめたり、ゴミ捨て場を掃除したりなど」(30代 女性)、「役員になると、町内会の行事に参加して、積極的に行事に関わる必要がある」(60代以上 男性)といったコメントが寄せられた。



2位の「自治会費を払うこと」には、「無駄に高い自治会費。半年ごとに5,000円程度の出費は痛い」(30代 女性)、「我が家にベネフィットがないのに、自治会費を払わせられる」(60代以上 男性)との声が。3位「清掃活動への参加」には、「公園掃除が頻繁にあり、掃除に出られない場合はお金を支払う必要がある」(40代 女性)、「年2回ある町内の清掃活動。清掃活動は開始前に参加者が名前を記入するので、参加したかどうかわかってしまいます。仕事などで参加できない場合、前もって会長にお詫びしに行くのもストレスです」(50代 女性)といった回答が寄せられている。



他にも、「町内会・自治会内で、あまり話したくない人とも話をする必要がある。苦手な人もいるので付き合いたくない」(60代以上 女性)、「年2回ある町内の清掃活動。清掃活動は開始前に参加者が名前を記入するので、参加したかどうかわかってしまいます。仕事などで参加できない場合、前もって会長にお詫びしに行くのもストレスです」(50代 女性)、「夜始まる会議。子どもの世話が後ろ倒しになるので、結果として就寝時間が遅くなる」(40代 男性)、「自治会費の徴収についてのストレス。個別訪問での現金徴収から口座振替にしてほしい」(50代 女性)、「役員の立候補がいない場合くじ引きになるが、くじ引きの結果に文句をつけてやりたがらない人がおり、決まるまで時間がかかること」(20代 男性)など、様々な不満の寄せられた。

○自治会・町内会の活動で続けてほしい取り組み

続いて、「自治会・町内会の活動で続けてほしい取り組み」を聞いたところ、1位には「防犯パトロール(25.6%)」がランクイン。「防犯パトロールは一定の効果があると思うため、続けてほしい」(30代 男性)、「防犯パトロール。私の地域では年配の人がやってくださっていて、本当にありがたい」(50代 女性)とのことだった。防犯パトロールによって住民に「戸締り」などの注意喚起ができるほか、犯罪の発生を抑止できる効果があると期待できる。



2位の「祭りの運営(24.7%)」には、「夏祭りは子どもたちも楽しみにしているし、活気が出るので続けてほしい。開催しない年は寂しかった」(40代 女性)、「地元の祭りでの自治会活動。地域の子どもたちも喜んだり楽しんだりしているし、地域活動のよさが感じられるから」(50代 男性)といった声が集まった。準備や片付けなど大変な面はあるが、子どもたちに楽しい場を提供したいという思いをもつ人も多いようだ。



3位には「地域の清掃(13.6%)」がランクイン。自治会・町内会による清掃活動については、頻度や時間帯などの問題からストレスを感じている人も多い一方、「ないと困る」「継続してほしい」と感じている人も多くなった。



ランクインした項目は大きく分けて「安心安全に関すること」「町内の美化に関すること」「地域住民の交流に関すること」に分けられる。また「祭り」など、町内会が子育てに一役買っている面もあるとわかった。「続けてほしい」「自治会・町内会がやってくれているのでありがたい」と思える活動があるからこそ、不満やストレスがあっても自治会・町内会に協力する人が多いのだと考えられる。

○自治会・町内会で改善してほしいこと


最後に「自治会・町内会で改善してほしいこと」を聞いたところ、もっとも多かった回答は「活動内容の見直し(29.1%)」だった。「祭りはもっと簡素化して、草刈りは業者に依頼してほしいです」(40代 男性)、「活動内容の精査。慣習で実施するのでなく、地域にニーズがあるかを一度精査したうえで、必要とされる活動に資源を投入してほしい」(50代 男性)など、全体的には「現在行っている活動や会合のうち、無駄なものは減らしてほしい」という人が多くなっている。「子ども向けイベントを増やしてほしい」という意見もあったが少数派だった。活動内容や頻度を増やしてほしいのか減らしてほしいのかは、各自治会・町内会の活動状況にもよるかもしれない。



なお活動内容や頻度を減らしたい理由は、「会員や役員のなり手が減っている」「活動頻度が高すぎて、役員の負担が大きい」などだった。「あまりニーズがないのに慣習として実施されている活動があるのでは」という指摘も見られ、自治会・町内会には時代に合わせた変化が求められているとわかる。



2位は「会計の透明性(11.7%)」だった。例えば、「役員の懇親会にかなりの額が支出されていて、会員全体に還元されていないのでは」といった疑いが寄せられた。一般的に自治会・町内会の会計では、会計監査役の住民が「会計が適正に行われているのを確認しました」と総会などで報告する。しかし役員がくじや順番で選ばれている場合には、会計知識をもつ住民が会計や会計監査を務めるとは限らない。こうした点も、自治会・町内会の会計に不信感をもつ理由になっていると考えられる。



3位は「IT化の推進(10.3%)」。「メールならすぐに情報が得られるのに、いまだに紙で回覧というのは古さを感じる。IT化すべきところは進めていってほしい。回覧板が回ってきても、案内されているイベントの締切が終わっているときもある」(30代 女性)、「会合のみではなく、いろんな相談事をオンラインでやり、透明化してほしい。しかし『高齢者がいるので、オンラインは無理』と断られてしまう」(40代 女性)といった回答が寄せられた。



IT化により「紙が節約できる」「情報伝達速度が速くなる」「仕事している人でも会合にも参加しやすくなる」などの効果が期待できるが、自治会・町内会には高齢の住人も多いため、提案してもなかなか進まないケースもあるようだ。



その他、「班長の仕事が多く大変なので、自治会費を口座引き落としにできないものかと思います」(50代 女性)、「謎の集金をやめてほしい」(30代 女性)、「新年会など多くの会員が望まない行事はやめて、自治会費を安くしてほしいです」(50代 男性)といった意見が挙がっている。(Yumi's life)

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