医療費控除の対象になる「入院に伴うもろもろの費用」にはどんなものがありますか?

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2025年01月31日 19:31  All About

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老後の不安から、ますますお金を貯めたい、家計を守りたい、と思っている人も多いのではないでしょうか。今回は、編集部が設定した医療費控除についてのケーススタディーに専門家が回答します。
お金のこと、難しいですよね。老後の不安から、ますますお金を貯めたい、家計を守りたい、と思っている人も多いのではないでしょうか。皆さんからのちょっとした疑問にオールアバウトの専門家が回答するコーナーです。

今回は、編集部が設定した医療費控除についてのケーススタディーに専門家が回答します。

Q:医療費控除の対象になる入院に伴うもろもろの費用にはどんなものがありますか?

●今回は編集部が設定した以下のケースに専門家が回答します。

「昨年、入院をしました。医療費控除の申請をするつもりですが、入院に関する費用はどんなものも対象になりますか?」(50代)

A:入院すると治療費以外にさまざまな費用が発生しますが、その全てが医療費控除の対象になるわけではありません

入院すると治療費以外にさまざまな費用が発生しますが、全てが医療費控除の対象になるわけではありません。また同じ費用でも、医療費控除の対象になるもの・ならないものが存在します。具体的には以下のようなものがあります。

●入院中の食事代
病院が提供する食事代は入院費用の一部とみなされ、医療費控除の対象です。ただし、コンビニや出前で購入した食事やおやつ代など、病院以外から提供されたものは対象外です。

●診療代・医薬品代
入院中の診療費や医薬品代は医療費控除の対象です。ただし、美容目的の整形手術など、治療目的ではない診療費は控除の対象外です。

●クリーニング代
病院が用意するシーツや枕カバーなどのクリーニング代は、医療費控除に含まれます。

●差額ベッド代
病院の都合で個室を利用する際の差額ベッド代は、医療費控除の対象となります。しかし、「個室でゆっくりしたい」などの本人や家族の都合で個室に入院した場合の差額ベッド代は、医療費控除に含まれません。医師の指示で個室が必要な場合のみ控除対象になります。

●身の回り品の購入費用
パジャマや洗面具、寝具などは入院時に必要ですが、医師の診療に必要というよりは、日常生活上で必要となるものであり、医療費控除の対象からは外れます。

●テレビ・冷蔵庫の賃借料
入院生活で使用するテレビや冷蔵庫のレンタル費用は、そこでの生活を快適にするものであり、個々の判断で費用が増える場合があるものです。医師の診療に直接関係しないため、医療費控除の対象にはなりません。

●医師や看護師への謝礼
医師や看護師に感謝の気持ちでお礼をしても、それは診療の対価ではないため、医療費控除の対象外となります。

●付添料
病院で付添人を頼んだ際の付添料は、療養上の世話を受ける費用として医療費控除の対象になります。所定の料金以外の心付けなどは除かれます。親族に付添人を頼んだ場合に支払った付添料は対象外です。

医療費控除の対象かどうかについては、個々の判断で決まるものではなく、医師が治療に必要と認めているかという点での判断が必要といえます。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)

3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))

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  • 最近、歯医者で「被せ物」をしたんだけど、「質が良いから」と高いのにしたら「保険適用外だから、医療費控除の対象になる」と言われた。そういうものなのか?
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