茂木健一郎「日本人は何かをやっていないと損をした気がしますが…」眠気を覚ます良い方法が知りたいと悩む相談者に脳科学の視点でアドバイス

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2025年01月31日 20:10  TOKYO FM +

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茂木健一郎「日本人は何かをやっていないと損をした気がしますが…」眠気を覚ます良い方法が知りたいと悩む相談者に脳科学の視点でアドバイス
脳科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00〜22:30)。
TOKYO FMとJFN系列38局の音声配信プラットフォーム「AuDee(オーディー)」では、当番組のスピンオフ番組「茂木健一郎のポジティブ脳教室」を配信中です。この番組では、リスナーの皆様から寄せられたお悩みに、茂木が脳科学的視点から回答して「ポジティブな考え方」を伝授していきます。
1月25日(土)の配信では「眠気」に関する相談に答えました。


パーソナリティの茂木健一郎



<リスナーからの質問>
私は、座って本を読んだりテレビを観ていたりすると、どうしても眠くなってしまいます。眠気を取るいい方法はありますか?

<茂木の回答>
まず、寝ることは脳にとってとても大事なことです。脳の疲労回復、記憶の定着、認知症予防にアンチエイジングと、いろんな意味で睡眠は大事だと言われています。特に国際比較では、日本人はあまりにも平均睡眠時間が短いので問題になっています。

他の国は8時間ぐらい寝ているのですが、日本人だけなぜか平均睡眠時間が短いのです。ですから、本を読んだりテレビを観て眠くなった場合は寝ましょう。

僕もそうなのですが、我々日本人は何かをやっていないと損をした気がしますよね。「もったいない!」という気持ちにはなりますが、脳が眠りたいわけですから、そのまま寝てしまうのは1つの考え方です。

とはいえ、それでも本をちゃんと読みたい、テレビを観たいときもあると思います。まず、1つのヒントは「現代人は座りすぎ」ということですね。座りすぎていると健康に悪いことはいろんなことでわかっています。僕は立ったり、部屋のなかを歩きながら、1時間ぐらい本を読むことがよくあります。

テレビの場合、僕の場合はビデオを観ることが多いのですが、そちらも立ち机で映像を観ます。観ているあいだは柔軟体操みたいなことをしているのですが、そうすると当然眠くなりません。座っているのが健康によくないと考えていただくと、立つのも選択肢の1つに入れるのもいいかもしれません。

また、脳は活動をしていると眠くなりません。読書の場合、声に出して読むのも手だと思います。実は、難しいことに挑戦することは脳にとって良いことだったりしますので、特に難しい本を読むのもいいですね。

興味深いことに、数学が苦手な人が数学の問題に取り組んでいると、脳のなかで痛みを感じる回路が活動しているという研究があります。脳のなかでは苦しいことがあったときに、苦痛を取り除く作用があるβエンドロフィンなどのエンドロフィン類が分泌されることがあります。

少し我慢して本を読んだり、すごく興味のあるテレビを観ると、脳が頑張ったご褒美として、(“幸せホルモン”と呼ばれる)βエンドロフィンを出してくれることもあります。たまには眠気を我慢して頑張ることもいいのかなと思いますが、無理をせず眠ってください。

あとは、集中するのでしたら時間を決めましょう。僕はよく「タイムプレッシャー法」と言っているのですが、「今から15分間は集中する」と言って、15分間は本を読んだり、テレビを観る、という方法もあります。そういったいろんな工夫をして、うまく自分の眠気と好奇心と付き合っていただけたらなと思います。

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音声版「茂木健一郎のポジティブ脳教室」
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<番組情報>
番組名:茂木健一郎のポジティブ脳教室
配信日時:毎週土曜 22:30配信(予定)
パーソナリティ:茂木健一郎

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