前回からの続き。私(ユイ)は数年前に夫のヒロトを亡くし、2人の子どもたち(マイ・リュウ)とともに義実家での同居をはじめました。結婚した義姉のミホさんもよく顔を出してくれ、私たちは全員で支え合うようにして暮らしてきたのです。しかし義父と義母が相次いでこの世を去ってしまい、私と子どもたち3人での生活が始まります。するとなかなか自分の実家に帰れなくなった義姉から、「私の大切な実家を取らないで!」と言われてしまったのでした。
今考えてみると義姉は結婚して家を出た後も、本当にしょっちゅう遊びに来ていました。家族が大好きだった義姉。弟が亡くなり、父親も母親も亡くなって、この家の空間は義姉にとって最後の心のよりどころだったのでしょう。
義姉が来ることを否定しているわけではなく、ただ自分がいるときに来てほしいだけなのです。いくら義姉と仲が良くても、しょせん私と義姉は他人同士。こんなことがあって、また昔と同じように笑い合えるのでしょうか……。
私の頭のなかでは同じ考えがグルグルとめぐるばかりでした。売ることができない義実家。仕事や子どもたちの用事で、家にほとんどいない私。かといって以前と同じように家に来たい義姉に、合鍵を渡すことには抵抗があって……。
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【第11話】へ続く。
原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子