日産自動車元会長カルロス・ゴーン被告(70)の報酬隠しに関与したとして、金融商品取引法違反罪に問われた元代表取締役グレッグ・ケリー被告(68)の控訴審判決が4日、東京高裁であった。家令和典裁判長は、関与を一部認めて懲役6月、執行猶予3年とした一審東京地裁判決を支持し、検察、弁護側双方の控訴を棄却した。
2022年の一審判決は、ゴーン被告の8年分の報酬額が有価証券報告書に過少に記載されたと認定。法人としての日産に罰金2億円=確定=を言い渡したが、ケリー被告については報酬隠しのうち7年分は認識していなかったと判断し、1年分のみ有罪とした。