SMBCコンシューマーファイナンスは1月31日、「婚活・結婚に関する意識・実態調査」の結果を発表した。調査は2024年12月17日〜20日、25歳〜39歳の婚活を行っている未婚者および結婚前に婚活を行っていた既婚者1,000人を対象にインターネットで行われた。
○婚活は楽しい?
未婚者(500名)に、婚活は楽しいか聞いたところ、「楽しい」は48.8%、「楽しくない」は51.2%と拮抗した。男女別にみると、男性では「楽しい」(60.4%)、女性では「楽しくない」(62.8%)がそれぞれ半数以上を占める結果となった。
年齢別にみると、「楽しい」と回答した人の割合は、25歳〜29歳62.0%、30歳〜34歳51.8%、35歳〜39歳32.5%と、若い層ほど高くなった。
次に、婚活疲れを感じるか聞いたところ、「感じる」は80.6%、「感じない」は19.4%と、婚活中の未婚者の大多数が婚活疲れを感じていることがわかった。男女別にみると、「感じる」と回答した人の割合は、女性では86.8%と、男性(74.4%)と比べて12.4ポイント高くなった。
年齢別にみると、「感じる」と回答した人の割合は、25歳〜29歳75.9%、30歳〜34歳81.5%、35歳〜39歳84.3%と、上の年齢ほど高くなる傾向がみられた。
○婚活で苦労していること
未婚者(500名)に、婚活でどのようなことに苦労しているか聞いたところ、「条件が合う人と出会う」(51.4%)が最も高くなった。自身の考える結婚相手の条件を満たす人と、なかなかめぐり会えないという人が多いようだ。次いで高くなったのは、「条件が合う人に好意を持ってもらう」(43.8%)、「モチベーションを維持する」(39.6%)、「婚活の時間を確保する」(30.6%)、「条件が合わない人を断る」(29.0%)だった。
男女別にみると、「条件が合う人と出会う」(男性42.8%、女性60.0%)は男性と比べて女性のほうが17.2ポイント高くなった。また、「婚活費用を確保する」(男性34.8%、女性22.0%)は女性と比べて男性のほうが12.8ポイント高くなった。
年齢別にみると、30歳〜34歳では「モチベーションを維持する」(44.6%)と「お付き合いを続ける」(32.7%)が全体と比べて5ポイント以上高くなり、35歳〜39歳では「条件が合う人と出会う」(60.2%)や「条件が合う人に好意を持ってもらう」(53.6%)、「婚活費用を確保する」(33.7%)が全体と比べて5ポイント以上高くなった。
○婚活に関する"弱音"
未婚者(500名)に、婚活に関する"弱音"を聞いたところ、1位は「良いと思う人・合う人に出会えない」(67名)となった。条件に合う人や気が合う人、結婚したいと思う人となかなか出会えないと感じている人が多いようだ。以降、2位「疲れる」(36名)、3位「面倒くさい」「良い人と出会えるか・結婚できるか不安」(いずれも21名)、5位「出会いがない・マッチングしない」(18名)となった。
男性では1位「良いと思う人・合う人に出会えない」(25名)、2位「疲れる」(16名)、3位「出会いがない・マッチングしない」(12名)、4位「お金がかかる」(10名)、5位「自信がない・自信がなくなる」「良い人と出会えるか・結婚できるか不安」(いずれも7名)、女性では1位「良いと思う人・合う人に出会えない」(42名)、2位「疲れる」(20名)、3位「面倒くさい」(15名)、4位「良い人と出会えるか・結婚できるか不安」(14名)、5位「好きになった相手とうまくいかない」(8名)となった。
○婚活がうまくいくために必要だと思うこと
続いて、婚活がうまくいくためには、どのようなことが必要だと思うか聞いた。
未婚者(500名)の回答をみると、「妥協するところは妥協する」(34.8%)が最も高くなり、「自分の長所・短所を知る」(34.4%)、「清潔感を保つ」(32.2%)、「自分の気持ちを素直に伝える」(31.8%)、「フットワークを軽くする」(31.4%)が続いた。男性では「自分の長所・短所を知る」(34.0%)、女性では「妥協するところは妥協する」(38.0%)が1位だった。
既婚者(500名)の回答をみると、「妥協するところは妥協する」(34.2%)が最も高くなり、「自分の気持ちを素直に伝える」(32.6%)、「清潔感を保つ」(30.8%)、「フットワークを軽くする」(29.6%)、「聞き上手になる」(29.2%)が続いた。男性では「聞き上手になる」(33.2%)、女性では「妥協するところは妥協する」(37.2%)が1位だった。
○結婚相手に妥協したくないこと
未婚者(500名)に、結婚する相手に"妥協したくない"ことを聞いたところ、「価値観」(47.0%)が最も高くなり、「性格」(45.8%)、「金銭感覚」(44.4%)、「マナー・礼儀」(41.6%)、「居心地」(37.0%)が続いた。
男女別にみると、男性の1位は「性格」(41.2%)、女性の1位は「価値観」(54.8%)だった。また、「価値観」(男性39.2%、女性54.8%)や「マナー・礼儀」(男性32.0%、女性51.2%)、「居心地」(男性28.8%、女性45.2%)、「年収」(男性16.0%、女性34.4%)は、男性と比べて女性のほうが15ポイント以上高くなった。
年齢別にみると、35歳〜39歳では「価値観」(55.4%)や「性格」(51.2%)、「マナー・礼儀」(47.0%)が全体と比べて5ポイント以上高くなった。
結婚する相手に対して"妥協してもよい"ことを聞いたところ、「学歴」(40.2%)が最も高くなり、「職業」(23.8%)、「年齢」(23.6%)、「年収」(22.4%)、「容姿」(21.8%)が続いた。
男女別にみると、男女とも1位は「学歴」(男性37.6%、女性42.8%)で、男性の2位は「年収」(30.0%)、女性の2位は「年齢」と「容姿」(いずれも24.8%)だった。また、「年収」(男性30.0%、女性14.8%)は、女性と比べて男性のほうが15ポイント以上高くなった。
○既婚者が結婚相手に妥協したこと
既婚者(500名)に、結婚する相手に"妥協した"ことを聞いたところ、「容姿」(24.0%)が最も高くなり、「年収」(21.4%)、「性格」(14.2%)、「マナー・礼儀」(14.0%)、「職業」(13.4%)が続いた。
結婚する相手に妥協したことがある人に、結婚する相手に妥協して"後悔"したことを聞いた。
妥協した内容別に、後悔したと回答した人の割合をみると、「助け合い意識」(58.7%)、「居心地」(58.0%)、「性格」(57.7%)、「価値観」(53.1%)、「マナー・礼儀」(52.9%)では半数を超えた。
○結婚相手の金銭感覚について
未婚者(500名)に、結婚する相手の何に関する金銭感覚が気になるか聞いたところ、「娯楽・交際」(44.2%)が最も高くなり、「趣味」(43.2%)、「嗜好品(酒・たばこなど)」(39.0%)、「貯蓄・投資」(37.4%)、「食事」(32.6%)が続いた。結婚相手の楽しみや人付き合いに対するお金の使い方が気になる人が多いようだ。
男女別にみると、「趣味」(男性38.0%、女性48.4%)や「嗜好品(酒・たばこなど)」(男性32.8%、女性45.2%)、「貯蓄・投資」(男性30.0%、女性44.8%)は男性と比べて女性のほうが10ポイント以上高くなった。
既婚者(500名)に、結婚する前に、結婚相手の何に関する金銭感覚を確認すればよかったと思うか聞いたところ、「貯蓄・投資」(27.0%)が最も高くなった。次いで高くなったのは、「趣味」(25.8%)、「娯楽・交際」(21.4%)、「嗜好品(酒・たばこなど)」(20.4%)、「食事」(20.2%)だった。
男女別にみると、「嗜好品(酒・たばこなど)」(男性15.2%、女性25.6%)では男性と比べて女性のほうが10ポイント以上高くなり、「住宅」(男性23.6%、女性12.4%)では女性と比べて男性のほうが10ポイント以上高くなった。
○婚活費用について
未婚者(500名)に、婚活でお金をかけていることを聞いたところ、1位「恋愛系マッチングアプリ」(34.8%)、2位「美容」(32.6%)、3位「ファッション」(31.6%)、4位「デート」(30.2%)、5位「婚活サイト・婚活アプリ」(24.6%)となった。
男女別にみると、男性では1位「恋愛系マッチングアプリ」(44.0%)、2位「デート」(35.2%)、女性では1位「美容」(42.4%)、2位「ファッション」(34.0%)だった。男性は出会い、女性は自分磨きにお金をかけていることが多いようだ。
婚活でかけているお金を"抑えたい"と思うことを聞いたところ、1位「恋愛系マッチングアプリ」(24.0%)、2位「婚活パーティー」(23.8%)、3位「婚活サイト・婚活アプリ」(20.6%)、4位「結婚相談所」(20.4%)、5位「ファッション」(19.0%)となった。
男女別にみると、男性では1位「恋愛系マッチングアプリ」(29.6%)、2位「婚活サイト・婚活アプリ」(25.2%)、女性では1位「婚活パーティー」(24.4%)、2位「結婚相談所」(24.0%)だった。
○既婚者が婚活でお金をかけてよかったと思うこと
既婚者(500名)に、婚活でお金をかけて"よかった"と思うことを聞いたところ、1位「恋愛系マッチングアプリ」(40.0%)、2位「デート」(30.2%)、3位「婚活サイト・婚活アプリ」(28.4%)、4位「婚活パーティー」(27.8%)、5位「ファッション」(24.0%)となった。
男女別にみると、男女とも1位は「恋愛系マッチングアプリ」(男性44.8%、女性35.2%)となり、男性の2位は「デート」(36.8%)、女性の2位は「婚活パーティー」(27.6%)だった。
年齢別にみると、25歳〜29歳と30歳〜34歳では「恋愛系マッチングアプリ」(25歳〜29歳46.4%、30歳〜34歳44.6%)が1位、35歳〜39歳では「婚活パーティー」(37.3%)が1位だった。
○婚活でかけるお金を抑えて"後悔"したこと
他方、婚活でかけるお金を抑えて"後悔"したことを聞いたところ、1位「恋愛系マッチングアプリ」(18.0%)、2位「婚活パーティー」(16.0%)、3位「婚活サイト・婚活アプリ」(15.4%)、4位「結婚相談所」(12.0%)、5位「ファッション」「自己研鑽・資格取得」(いずれも11.8%)となった。また、「特になし」は41.0%で、婚活費用を抑えたことを後悔していない既婚者が多いようだ。
男女別にみると、男性では1位「恋愛系マッチングアプリ」「婚活パーティー」(いずれも23.6%)、女性では1位「婚活サイト・婚活アプリ」(12.8%)、2位「恋愛系マッチングアプリ」(12.4%)だった。また、「特になし」は女性では54.8%と、男性(27.2%)と比べて27.6ポイント高くなった。
○婚活費用のためのローン・借金
未婚者(500名)に、"婚活費用"のためにローンを組んだこと(借金をしたこと)があるか聞いたところ、「ある」は36.8%、「ない」は63.2%となった。
男女別にみると、「ある」と回答した人の割合は、男性では47.6%と、女性(26.0%)と比べて21.6ポイント高くなった。
年齢別にみると、「ある」と回答した人の割合は、若い層ほど高い傾向がみられ、25歳〜29歳では52.4%と半数を超えた。20代後半で婚活をしている未婚者には、自身の収入や貯蓄だけでは足りず、婚活費用を借り入れで補っている人が多いようだ。
婚活費用のためにローンを組んだこと(借金をしたこと)がある未婚者(184名)に、ローン(借金)の金額を聞いたところ、「10万円〜30万円未満」と「30万円〜50万円未満」(いずれも25.0%)に回答が集まり、平均は66.2万円だった。
また、ローン(借金)の借入先を聞いたところ、「親」(38.6%)が最も高くなり、「クレジットカード(キャッシング)」(28.8%)、「友人・知人」(27.2%)、「その他親族(兄弟姉妹、祖父母など)」(24.5%)、「銀行」(19.0%)が続いた。
○結婚費用について
未婚者(500名)に、結婚に関する費用について、お金をかけたいか、かけたくないか聞いたところ、「結納式」では「かけたい」は53.4%、「婚約指輪」では77.8%、「結婚指輪」では85.6%となった。
年齢別にみると、お金をかけたい人の割合は若い層ほど高くなる傾向がみられ、25歳〜29歳では「結納式」で66.9%、「婚約指輪」で82.5%、「結婚指輪」で89.2%となった。
「結婚式・披露宴」では「かけたい」は63.2%、「新婚旅行」では86.0%、「新生活資金(住居・家具等)」では87.8%となった。
年齢別にみると、お金をかけたい人の割合は、「結婚式・披露宴」では25歳〜29歳72.9%、30歳〜34歳63.1%、35歳〜39歳53.6%と、特に25歳〜29歳で高くなった。
既婚者(500名)に、結婚に関する費用について、お金をかけたか、かけていないか聞いたところ、「結納式」では「かけた」は42.6%、「婚約指輪」では73.0%、「結婚指輪」では93.8%、「結婚式・披露宴」では76.0%、「新婚旅行」では80.6%、「新生活資金(住居・家具等)」では89.8%と、結婚した夫婦が結婚の証として普段から身につける結婚指輪へは大多数の夫婦がお金をかけた一方、これから結婚する男性・女性と両家が共同で行う婚約の儀式である結納式へお金をかけた夫婦は約4割となった。
未婚者(500名)に、結婚費用について、いくらくらいかけたいと思うか聞いたところ、かけたいと思う金額の平均は、「結納式」35万円、「婚約指輪」35万円、「結婚指輪(2人分)」58万円、「結婚式・披露宴」114万円、「新婚旅行」81万円、「新生活資金(住居・家具等)」159万円だった。
他方、既婚者(500名)に、結婚費用について、いくらくらいかけたか聞いたところ、かけた金額の平均は、「結納式」44万円、「婚約指輪」34万円、「結婚指輪(2人分)」47万円、「結婚式・披露宴」196万円、「新婚旅行」60万円、「新生活資金(住居・家具等)」103万円だった。(Yumi's life)