京王線9000系10両編成リニューアル - 車内刷新、外装ラッピングも

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2025年02月07日 15:31  マイナビニュース

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京王電鉄は7日、京王線の通勤車両9000系(10両編成)を順次リニューアルし、2025年春に1編成の営業運転を開始すると発表した。リニューアルした9000系10両編成の営業運転開始にあたり、外装ラッピングも新しくする予定。外装ラッピングの詳細は確定し次第、改めて発表される。


2000年12月から営業運転を開始した9000系は、8000系よりさらに軽量化したステンレス車体を採用し、VVVFインバータ制御装置を搭載するなど一層の省エネルギー化を図った車両。2006年1月から、10両編成の9000系が都営新宿線への乗入れ仕様の車両として営業運転を開始している。現在の在籍両数は計264両とされ、うち200両は10両編成(20編成)、64両は8両編成(8編成)とのこと。今回のリニューアルは10両編成を対象としており、8両編成のリニューアルは計画していない。



10両編成の9000系をリニューアルするにあたり、VVVFインバータ制御装置やSIV装置(車両用補助電源装置)を更新。フルSiC素子を用いた新型のVVVFインバータ制御装置を導入することにより、VVVF未搭載車と比べて約70%、現行の9000系と比べて約20%、省エネ性能が向上するという。消費電力のさらなる削減と車両の軽量化により、カーボンニュートラルの実現をめざす。


車内に関して、すべての車両にフリースペースを設置し、時代とともに変化する多様な移動ニーズに対応できるようにする。座席や床なども刷新。全体の色調を落ち着いた色に統一し、都会的で飽きのこないデザインに仕上げることで、時代が変わっても愛される車両をめざす。天井から床までモノトーンに統一してスタイリッシュかつモダンな空間を演出するほか、床から天井に向かって明るく配色することで、限られた空間を広く見えるようにする工夫も。座面は八王子市の伝統工芸品である多摩織物をモチーフとし、繊細な手触りや感触をイメージしたデザインとなっている。



背摺りは商業施設や高層ビルの並ぶ景観をイメージした幾何学模様を採用。生地にグラデーションを用いることで、郊外から都心へと移り変わる街並みの明るさを表現したという。2026年初めに導入予定の新型車両2000系での設計を生かし、一般座席の縦握り棒を増設するほか、優先座席の縦握り棒にディンプル加工(滑り止め防止)も施すとのこと。


なお、9000系10両編成のリニューアルに合わせ、京王電鉄のYouTubeにて、同社社員が「こだわりポイント」を紹介するショート動画も公開された。(MN 鉄道ニュース編集部)

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