【羽生結弦さん】一問一答2「自分の心と自分の正義を信じて真っすぐ進んでいきたい気持ちです」

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2025年02月10日 09:37  日刊スポーツ

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単独アイスショーの全国ツアー「Echoes of Life」の千秋楽公演で熱演する羽生結弦さん(C)Echoes of Life Official

フィギュアスケート男子の冬季オリンピック(五輪)2連覇王者、プロ転向3年目の羽生結弦さん(30)が、涙の完走を果たした。9日、千葉・ららアリーナ東京ベイで単独アイスショーの全国ツアー「Echoes of Life」の千秋楽公演を迎え、アンコール前、マイクを握り「ありがとうございました!」とファンへ叫んだところで、感極まった。


チケット争奪戦を勝ち抜いた満員の8300人を前に、この日も15曲を披露。30歳の誕生日を迎えた昨年12月7日の初日(さいたまスーパーアリーナ)から3都市7公演を無事に終え、報道陣の取材に応じた。


一問一答(2)は次の通り。【木下淳】


−「スケート=生きていく」とも、おっしゃっていました。未来へ向けて、どのような生きざまを見せていきたいですか


「僕がこの物語を執筆して、実際、ツアーを完走して自分自身の考えが深まったことの1つなんですけど。未来なんて、やっぱ誰にも分からないな、ということが、一番自分の心の中に、このツアーを滑りながら残ったものです。それは北京オリンピックもそうでしたけど、どんなに努力しても報われないなと思うこともあるし。どんなに一日一善をして、どんなに良いことを繰り返していたとしても、不幸なことが起こってしまうのが未来だし。だからこそ、簡単にこんな『生きざま』とは言えないんですけど、でもとりあえず、生きている今を、自分の心と自分の正義を信じて、真っすぐ進んでいきたいなという気持ちではいます」


−「Mass Destruction −Reload−」を演じている時のNovaの心境は


「あの曲自体が戦闘曲なんですよ。音をまといながら、音を武器として戦っているというか。ペルソナのゲーム的にはシャドウっていう敵がいるんですけど、自分は、音を使いながら自分のペルソナを召喚して戦っているイメージでやっています。それを一般向けにどうやって話せばいいんだろう、と思ったんですけど(笑い)。音をまといながら、ダンスをしながら、憎悪、負の感情に対して、喜びの感情とか楽しい感情とかで押しつぶすみたいな感覚でやっています」


−今日の「Danny Boy」は静けさを感じました。どのような気持ちだったんですか


「今、思い返してるんですけど(笑い)。どんな気持ちだったかな…。その時は必死で、とにかく全身で祈るイメージで滑っていました。その祈りが『Danny Boy』の、いわゆる原点にある死者への弔いの意味という祈りもあるし、ここに来てくださっている会場の皆さんの希望への祈りだったりとか、僕自身の個人的な幸せへの祈りだったりとか。こうやって作ってくださるスタッフへの祈りだったりとか。本当にもうゴチャっていう、いろんなものが混ざってしまってはいるんですけど、一緒くたに全部、音とともに祈る、っていう気持ちで、ただひたすら祈っていました」


◆Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd−Echoes of Life−TOUR 人生の旅路や成長をテーマに「命」とは、そして「生きる」ことの本質とは、を問う。アーティスト羽生が自ら制作総指揮を執る「Yuzuru Hanyu ICE STORY」シリーズの第3弾。「GIFT at東京ドーム」「RE_PRAY TOUR」に続く独創的な物語をつづった。過去2作と同様、演出にはMIKIKO氏を迎えた。さいたまスーパーアリーナで昨年12月7、9、11日、広島グリーンアリーナで今年1月3、5日、ららアリーナ東京ベイで2月7、9日の3都市7公演。全国の映画館などでライブ・ビューイングが行われ、CSテレ朝チャンネルでも独占生中継された。

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