「こどものまわりのおとなサミット」開催 - こども家庭庁の「こどもまんなか社会」を考える

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2025年02月13日 16:01  マイナビニュース

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こども家庭庁の主催で2月6日、「こどものまわりのおとなサミット」が世田谷区立希望丘青少年交流センター(アップス)で開催された。



各地域でこどもの居場所づくりや社会参画のサポートなど、こどものための活動を行っている「こどものまわりのおとなたち」にスポットを当てた本イベント。「こどもまんなか応援サポーター」団体の代表者らが参加し、知見の共有や意見交換を行った。

○■「こどもまんなか応援サポーター」6団体が出席



こども家庭庁は、2024年8月に各地域で居場所づくりや学習支援などを行う団体で活動する“ユース世代”を対象に「ユースのアクションサミット」を開催。ユース世代が考えるウェルビーイングについての意見交換を行った。


このほど開催された「こどものまわりのおとなサミット」には、普段からそれぞれの地域でこどものための活動に取り組む「こどもまんなか応援サポーター」の代表者らが参加。共通の課題感の発見や「こどもまんなかアクション」を広げていくためのきっかけとなることを目指し、各団体間で意見交換が実施された。



出席団体は、「あびら教育プラン」(北海道・安平町)「草加市子ども会育成者連絡協議会」(埼玉県・草加市)「一般社団法人 HAKKEN」(東京都・千代田区)「NPO法人 WakuWakuの家」(山梨県・山梨市)「長浜こどもまんなか」(滋賀県・長浜市)「認定NPO法人 子育てネットくすくす」(香川県・善通寺市)の6団体。イベントは2部構成で、第1部では各参加団体による活動発表が行われた。



北海道安平町の「あびら教育プラン」は、「遊育」「あびらぼ」など4つのプログラムを軸に活動する団体。全町民を対象に遊びの場と機会の提供を行っているほか、小学校5年生から中学校3年生を対象にした放課後教室、50名前後の町民サポーターとともに体験機会づくりにも力を入れて取り組んでいる。


1967年に設立された埼玉県草加市の「草加市子ども会育成者連絡協議会」は、防災体験を兼ねた「学校でキャンプ」や、こどもたちにお祭りでお店番体験をしてもらう「ふささら祭り子ども屋台」などを実施。



全国的に子ども会が衰退するなか、中高大学生のリーダーたちが自ら設立運営する全国初の組織「草加市子ども会」を2006年に立ち上げ、誰でも活動に参加できるボランティア登録スタッフ制度を新たに創設した。


続いて発表を行った東京都千代田区の「一般社団法人 HAKKEN」は、一般企業などと協力しながら知的障がいのある人たちによる「SJEマルシェ」を年2回開催。独自開発した多様性のある組織のための研修プログラム「HAKKEN WORKSHOP」の実施や、障がいのある人との交流イベントを一般企業とともに定期的に開催しているという。


○■スタッフ不足で活動の継続に難しさも



山梨県山梨市の「NPO法人 WakuWakuの家」では、子育ての悩みを抱える親たちの交流の場やフリースクール、野外体験活動や子ども食堂を開催。人が繋がり認め合える居場所づくりを行っている。


また、滋賀県長浜市の「長浜こどもまんなか」では、JR長浜駅から徒歩1分の高校生と大学生向けのサードプレイス『itteki』(イッテキ)を運営。長浜での暮らしを楽しむ若者を増やすための活動を令和5年7月から行っている。総利用者1万人を越え、長浜市だけでなく滋賀県各地の若者に利用されているようだ。


最後の発表は、香川県善通寺市で子育て支援を行うNPO法人として平成14年3月に活動を始めた「認定NPO法人子育てネットくすくす」。



親同士が協力し合って子育てを応援する活動を一緒につくりだすことを目指し、学生や地域ボランティアの協力を得て、地域子育て支援拠点事業、生活困窮家庭への食料支援や不登校などの居場所支援などを行っている。


各参加団体が活動発表を行った後、第2部ではグラフィックファシリテーションなどを用いながら、参加団体による意見交換を実施。スタッフの確保なども含めた活動の継続性の難しさや、企業や自治体との連携の大変さといった課題が共有された。



また、さまざまな事情で出身地から離れた地域で活動を行っている人も多く、“よそ者”ならではの地域活動のメリットや苦労などについても幅広く話し合われていた。


こども家庭庁で「こどもまんなかアクション」の室長を務める安里賀奈子氏は、閉会に際して「各団体がつながって掛け合わさることで、自分でも思いつかなかった発見が得られると非常に実感しました」と挨拶。



「子どもの声を聞く社会は、大人の声も聞く社会。子どもの居場所づくりを通じて、少し上の世代である学生や大人の居場所も含めて、地域に多様な居場所できることで、お子さんが元気になって、大人も元気をもらえる。そんな素敵な循環をつくり出していけるのではないかと思います」と、感想を述べていた。



伊藤綾 いとうりょう 1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii この著者の記事一覧はこちら(伊藤綾)

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  • う〜ん、子供の声を聞くはいいんだけど、いつまでも子供なのよ、今日から大人!って切り替わるもんじゃない、マトモな大人に育てるを主軸にして欲しい
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