退場のベリンガムは暴言を吐いていない? 指揮官が擁護「審判が誤解した」

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2025年02月16日 13:23  サッカーキング

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一発退場となったベリンガム [写真]=Getty Images
 レアル・マドリードを率いるカルロ・アンチェロッティ監督が、退場となったイングランド代表MFジュード・ベリンガムを擁護した。15日、クラブ公式サイトが伝えている。

 ラ・リーガ第24節が15日に行われ、レアル・マドリードはオサスナと対戦。15分にキリアン・エンバペが先制点を決めたものの、39分にプレーとは関係ないところでムヌエラ・モンテーロ主審からレッドカードを提示されたベリンガムが退場となると、58分にPKから同点弾を許し、1−1のドローに終わった。

 物議を醸しているのはベリンガムが退場となった場面。スペイン紙『マルカ』などの報道によると、ベリンガムは「リスペクトをもって話しているではないか、ファック・オフ」と言った模様で、これを受けてモンテーロ主審はベリンガムにレッドカードを提示したという。

 しかし、その後、なぜ退場となったかをキャプテンマークを巻いていたルカ・モドリッチにモンテーロ主審が説明した際に「彼は私にファック・ユーと言った」と説明していたことが明らかになっており、認識の違いがあったことが指摘されている。

 なお、「ファック・オフ」とは英語のスラングで、「帰れ」や「消えろ」といった怒りや不快感を表す言葉として使用されることが多い一方、「ファック・ユー」とは「くたばれ」や「ふざけるな」といった相手を侮辱する際に使われ、イングランド人のベリンガムにとっては大きく意味が異なるものの、スペイン人のモンテーロ主審にとってはあまり違いがなかったと見られている。

 これを受け、アンチェロッティ監督は試合後、「ベリンガムのレッドカードについては、審判が英語を理解していなかった。彼は『ファック・オフ』と言い、『ファック・ユー』とは言っていなかった。スペイン語に翻訳すれば『ノ・メ・ホダス(ばか言ってんじゃないよ、まさか)』と不快感を与えるものではないため、彼は誤解をしたんだ」と主審が翻訳を間違えただけであることを強調した。

 また、ベリンガム自身も「誤解によるミスだったことは明らかだ。僕はすべてをよく覚えているし、ビデオと報告書に書かれた内容は一致していない。何を言ったかを詳しくは言いたくないが、それは『オー・マイ・ゴッド』のような表現だ」と誤解があったと主張しながら、次のように続けた。

「映像が検証され、起きたことが審判の報告書に書かれていることではないと確認されることを願っている。映像は明らかな証拠だから、連盟がそれを考慮してくれることを期待している。もちろん、結果を変えることはできないが、検証すれば何らかの変化があると願っている」

「これはイングランド人選手として僕が発する表現の一つだ。僕は別の国から来ていて、特にフィールド上で独り言を話す時、英語で特定の表現を使うのが自然なことだ。だが、スペイン語で話してみることに挑戦する必要があるかもしれない。昨年のケースはより複雑だった。審判に向かって言っていたので出場停止は妥当だったかもしれない。だが、今日は審判にも近づかなかったので侮辱ではない」

「外国語を話したから退場にさせられるべきではないと思う。僕たち選手は試合中に多くの感情を抱くことを理解する必要がある。こうした些細なことで試合に負けてしまうこともある。とても真剣にこのことを受け止めている」

「ピッチに立つと感情に支配されてしまうこともあるが、今日はそうではなかった。僕はとても冷静に彼と話をしていた。ビデオで僕の口の動きを見ればそれがよくわかると思う。議事録を読んだけど、良くも悪くも16歳か17歳の頃から使ってきた表現を使っていたことは正しかった」

 なお、『マルカ』によると、ベリンガムの発言と審判の発言が一致していないことから、レアル・マドリードは同選手のレッドカードに対して異議申し立てを行う模様で、いかなる罰も受けないことを要求すると見られているが、最悪の場合には長期の出場停止処分が科される可能性も浮上しており、今後の動向にも注目が集まりそうだ。


【ハイライト動画】オサスナvsレアル・マドリード


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