「ここでは初めてではない」 エスパニョール本拠地でまたしてもヘイトクライム…ビルバオFWが人種差別被害に

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2025年02月17日 16:41  サッカーキング

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人種差別の被害を受けたFWマロアン [写真]=Getty Images
 16日に行われた『ラ・リーガ第24節 エスパニョールvsアスレティック・ビルバオ』において、エスパニョールのサポーターによるヘイトクライムが起きた。

 リーグ戦14試合無敗と好調のアスレティック・ビルバオは、ラ・リーガ第24節でエスパニョールと敵地で対戦した。前節ジローナ戦で衝撃的なデビューを飾った、FWマロアン・サナディがスタメンに抜擢された注目の試合だったが、18分頃にクアドラ・フェルナンデス主審が試合を一時中断。このモロッコ系バスク人に対して、エスパニョールのサポーターが「puto moro(イスラム教徒を指す蔑称)」と差別的な発言に及んだのが理由だ。スタジアムの電光掲示板には「暴力的、外国人排斥的、同性愛嫌悪的、人種差別的なあらゆる行為は制裁の対象となります」とメッセージが映し出された。なお試合は数分後に再開され、1−1のドローに終わっている。

 試合後、チームメイトが侮辱を受けたことを確認し、審判団にその事象を報告したFWイニャキ・ウィリアムズは「(スタジアムには)フットボールを楽しむために来なければならない。こんなことは起きてはならない」と強調しつつ、「マロアンに対して、人々は『puto moro』と叫んだ。ここでこのようなことが起きるのは初めてではない。レフェリーの行動はとても良かった。僕たちはこれを世間に知らしめ、犯罪者を罰する必要がある」と吐露。続けて「このような行為で、ファン全体の名誉が傷つけられてはならない。彼らにだって、(トーマス・)ヌコノのような有色種のクラブレジェンドがいる。エスパニョールの選手たちが必要としているのはファンであり、フットボールを汚すような人ではない」と心境を口にした。

 イニャキが「ここでこのようなことが起きるのは初めてではない」と語ったように、エスパニョールの本拠地『RCDEスタジアム』にて、2020年1月に同選手自身も被害に遭っていた。その後、エスパニョールは人種差別的なチャントを歌ったサポーター数名を特定。同年11月には、バルセロナ検察庁が当該行為に及んだ2名を起訴していた。

 なお、エスパニョールは公式SNS上にて「RCDエスパニョールは、スタジアムでの人種差別行為を改めて強く非難する」と投稿。アスレティック・ビルバオも「人種差別と闘うために団結しよう。差別的な行為に対して一切容赦するつもりはない。そうした人々やジェスチャーは、ピッチにも、私たちの社会にも蔓延っている」と綴っている。

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