インタビューに答えるりそな銀行の岩永省一社長=12日、大阪市 りそな銀行の岩永省一社長がインタビューに応じ、大阪を中心に関西地域でスタートアップ(新興企業)の創業支援を加速する考えを示した。4月に開幕する大阪・関西万博を機に、「イノベーション(技術革新)が広がる地域だと印象付けることが大事だ」と語った。
りそなは、大阪が本拠だった旧大和銀行がルーツの一つで、現在も本店を大阪市に置いている。岩永氏は万博の開催によって「大阪に注目が集まる」と指摘。その上で、関西経済が活性化する条件として「新しい産業が伸びること」を挙げ、医療などの分野で新興企業の台頭に期待した。
岩永氏は、大学の研究成果を実用化する必要性も訴え、「大阪にはいい技術がたくさんあるが、産業界と結び付いていなかった」との見解を示した。りそなは今月、大阪大との連携を発表。銀行のネットワークを生かして取引先とのマッチングを支援し、総額10億円程度の資金を拠出する新たな枠組みを整えた。