NTT西日本×テルウェル西日本×和歌山県橋本市が『防災協定』締結へ

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2025年02月18日 11:30  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
NTT西日本とテルウェル西日本は2月17日、和歌山県橋本市と『防災対策の強化及び災害時における支援協力に関する包括連携協定』を締結した。本協定は大規模災害の発生に備えたもので、3者は「ドローンによる被害状況の把握」「災害地図の作成」「被災者生活再建支援システムの運営支援」「避難所の協力運営」などで協力する。NTT西日本の岩元豊明氏は「テルウェル西日本と共に、橋本市をバックアップしてまいります」と言葉に力を込めた。


○■来る大災害に備える



大阪・なんばから南海電鉄で1時間と少し。和歌山県橋本市は、古くは高野山を訪れる人々で賑わう宿場町だった。現在は”大阪都市圏”を構成する地域のひとつとなっている。


締結式には、橋本市 市長の平木哲朗氏、NTT西日本 和歌山支店 支店長の岩元豊明氏、テルウェル西日本 取締役 関西支店長の柳川瀬隆良氏が出席して締結書を取り交わした。協定の内容は、以下の通り。



『防災関連資機材の保管施設提供』

災害時に使用する土のうなどの防災資機材、流木などの災害廃棄物の一時保管施設として、NTT西日本の所有施設を活用する。



『被災者生活の早期再建に向けたシステム運用支援』

「被災者生活再建支援システム」を災害時に円滑に運用できるよう、システム操作をサポートする人員などをNTT西日本から市へ派遣する。



『ドローンを活用した被害情報の収集と災害地図の作成支援』

被災した道路や建物などをドローンで撮影し、被害情報を収集する。収集した情報を基に災害地図を作成し、被害情報を可視化する。

『避難所の運営と資機材の調達支援』

市の「避難所運営マニュアル」に基づき、相互協力して避難所を運営。避難所運営時に必要となる管内物資や生活用品などの資機材を調達する。


はじめに橋本市の平木市長が挨拶した。「今後、いつ大きな災害が起こるか分かりません。イチバン怖いのは地震です。この地域では、南海トラフ地震であれば震度6強、直下型なら震度8を超えるケースが想定されています。そうした大災害に対して、私たちは対応経験が乏しいのが現状です。けれどNTT西日本さん、テルウェル西日本さんは能登半島地震のときに現地まで出動されたと聞いています。今回の3者協定をとても心強く感じます。他のエリアと橋で繋がっている橋本市ですから、地震で橋が通行止めになると職員がどれだけ集まれるのか分かりません。地域の被害状況の把握も困難が予想されます。そんなとき、たとえばドローンを活用して被害情報を収集できれば非常に助かります」。


また、NTT西日本の岩元氏は「私たちNTT西日本グループでは、地域社会、地域産業の皆様が抱えている課題に対してICTを活用した解決策を提案しています。今回の防災協定もその取り組みの一環です。災害の発生前から様々なところで連携させていただき、万が一の発災時もテルウェル西日本と協力してサポートしていきます。災害情報の収集、避難所の運営支援など、一連の協力体制づくりを包括した協定は当グループでも初めての試みです。今回の協定を非常に嬉しく思うとともに、責任を感じています。災害対策に100%の備えは難しく『想定外』のことも多々起こります。ただ、日頃から少しでも『想定内』のことを増やしておき、いざというときに『ある程度、分かっていたことだよね』と言える環境をつくれたら、現場の対応力がまったく違うものになるでしょう。今回の協定を通じて、私たちが蓄積してきた災害対策のノウハウも橋本市様にフィードバックしながら取り組みを進めていきます」と説明する。


最後に、テルウェル西日本の柳川瀬氏は「当社では、能登半島地震のときに現地に入り、NTT西日本の建物から、あるいは地域の体育館などから後方支援を行いました。そのとき感じたのが、被災された方の食事、そしてトイレの確保の重要性です。こうした知見を本協定でも活かしてまいります。また先ほど市長からも説明がありましたが、発災時、市の職員がどれだけ集まれるか、という問題もあります。私たちには協力してくれるパートナー企業があります。また、実はNTT西日本グループのOB・OGが、この地域に1,000名ほど暮らしています。そうした方々とも連携し、発災時に柔軟に対応していけたらと考えています」と強調した。


近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら(近藤謙太郎)

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