
「折り紙の折り紙です」という謎解きのようなセリフがSNSに投稿されて注目を集めました。どういうことなのかと画像を見ると、折り紙で「折り紙」の文字を作っているのです。「すごすぎて意味がわからない」「新・文字ジャンルの折り紙」です。
この「折り紙」を折った「そう 折り紙」(@sou46914284)さんによると、3枚とも市販の15センチ四方の折り紙を使ったそう。説明が難しいのですが、3枚とも折り紙の裏側を表面にして同じ基本形からスタートし、折り紙の表側の色が文字になるように細かく折って文字を作っています。
「『折』と『り』はどちらも30〜40分ほどで作ったと思います。『紙』は字形が複雑だったので何度か折り直し、3時間ほどかけて今の形に落ち着きました」とのこと。
投稿には、「異次の領域 これが日本…なのか…??」「すごすぎる! めちゃめちゃカッコいい」などと絶賛コメントが寄せられました。そうさんに詳しいお話を聞きました。
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――折り紙で文字も折れるのですね。どうやって考えるのでしょうか。
実際に折りながら考えました。私はこの方法を取ることが多いです。今回の作品の構造は折る前からある程度決めていたので、大まかな構造を折りたたんだ後、実際の文字の画像と見比べながら折っていきました。
――折ったあとに、折り紙を開いたような図面を見ることがありますがそういったものは作らずに?
展開図は、相当な技術と時間を要するので、私にはまだ作れないです。もしかしたら今後作るかもしれません。なかには、まず展開図に書き出すところから始める方もいらっしゃいます。展開図とはいわゆる図面のことで、作品を広げたたときについている山線、谷線の2種類の線を正方形の図に書き出したものです。
――折り紙で文字を折るというのは初めて見ました。
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折り紙作品の中で特に多いのが動物作品です。次に続くのが昆虫作品、人物作品といった感じです。今回折った「折り紙」などの文字、記号作品はそれらに比べて少ない印象です。しかし、そのような作品を専門に創作している作家の方もいらっしゃるので、滅多にないというほどではないです。
――そうなのですね。また文字を折る予定ですか?
文字の作品を作ったのは今回が初めてですが、予想より上手くいったので、今後も少し作るつもりです(というか既にいくつか作っています…)。普段は動物や恐竜などの生き物を作ることが多いです。
――折り紙のおもしろさとは?
ひとつ挙げるなら、どんなものでも再現、表現できるところです。今作のように平面的なものや、彫刻のように立体的なものまで、どんなモチーフも一枚の正方形から折り出せるところに魅力を感じます。モチーフのネタが尽きないので、日々新しい作品が生まれていくのも面白いです。
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――なかなか折るのは難しそうですが…。
今回の投稿で、折り紙の面白さを感じていただけたら嬉しいです。折り紙は一枚の紙があれば誰でも簡単に始められるので、暇な時などにやってみてほしいです。
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4月4日〜6日まで「スペース・ゼロ」(東京都渋谷区・新宿南口から徒歩5分)でおこなわれる中高生折り紙連盟(JTOU)主催の「折り紙展覧会」にて、そうさんの話題になった「折り紙」作品も展示される予定だそうです。ご興味のある方は実物をご覧になってみては。ほかにも折り紙でこんなものが作れるのかと驚く作品がならびます。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子)