
人生の大きな岐路である大学受験。
読者の中にもまだこれから試験を控えているという方がいると思うが、今SNS上で大きな注目を集めているのは8年間にわたる浪人生活に終止符を打った一人の男性。
「明日、8年間の浪人生活に終止符を打つ。 落ちたら浪人生引退します。必ず合格する。」と2月15日の早稲田大学法学部の一般選抜受験を報告したのは幸ちぇるさん(@nyakkoma)。
受かっても落ちてもこれが最後…。強い決意が伝わる投稿だが、果たして幸ちぇるさんは8年の間どんな思いで、どんな内容の浪人生活を送ってきたのだろうか。お話を聞いた。
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ーー早稲田法学部は8年ずっと志望されているのでしょうか?
幸ちぇる:1浪目から6浪目まではニッコマと呼ばれる大学群のひとつである東洋大学を目指していました。ですが、やはり長く浪人生をしていると言うこともあり、それなりの結果を求められる事を分かっていたので7浪目の一昨年から志望先を早稲田大学法学部に変えました。レベルはまるで違うけれど一度決めたことは貫きたいと思ったので今年も受けました。僕の目標のひとつは政治家になることなので、多くの政治家を輩出してきた早稲田大学法学部を目指したいと思いました。
ーー8年間、どのような生活を?
幸ちぇる:ずっと親のいない環境で生きてきてなおかつ友人などもいないので、この8年間はただただ孤独でした。学費と生活費を稼ぐためにアルバイトもしていますが、会話も基本業務的なものだけなので1日の中での会話がほとんどありません。同級生も社会人になったり大学生になったりで、段々と交流がなくなってしまい結果独りになってしまったのが少ししんどかったです。今はもう慣れましたが、やはり浪人生とは孤独との戦いですね。
ーー投稿に大きな反響がありました。
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幸ちぇる:反応が多くもらえるということはそれだけ誹謗中傷も増えるということなので、普通の人であれば耐えられないだろうなぁと思って見ています。DMでもよくそういった内容のものが送られてきます。僕はそういうものに耐性があるので何とも思いませんが、8浪は中々いるものではないので珍しいんでしょうね…。
しかしそれと同時に応援のリプライやDMもよくいただくので本当にうれしいです、よく冗談のアカウントと誤解されることもありますが、僕はそんな数少ない応援してくれる人の期待を裏切りたくない、絶対に合格してやるって気持ちでこの1年間、頑張ってきました。
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長年の浪人生活に反対する声や中傷もあったものの、多くのSNSユーザー達から
「脱 浪人生活 頑張れ!!!! 自信を持って!」
「人生長くてまだまだこれから!そしてこの8年間は必ず今後の糧になる!そして今回絶対受かる!」
「素直に合格してほしいし頑張れって思う」
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など数々の励ましの声が寄せられた今回の投稿。
入試は時の運もある。強い気持ちがあるから受かるものではない。しかし長年孤独に耐えて一人勉学に励んできた幸ちぇるさんの頑張りは、受験の結果に関わらずきっと彼の人格を大きく育てているはずだ。幸ちぇるさんの今後に幸多からんことを願いたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)