中村草太の3戦連発をアシスト チャンス作り続けた川辺駿「ベストの選択ができた」

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2025年02月20日 22:40  サッカーキング

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ナムディン戦に出場した川辺 [写真]=J.LEAGUE
 サンフレッチェ広島は19日、AFCチャンピオンズリーグ2 ラウンド16第2戦でナムディン(ベトナム)をホームに迎えて4−0で勝利。2試合合計7−0で準々決勝進出を決めた。

 MF川辺駿がチャンスを作り続けた。18分、左サイドでFW加藤陸次樹にボールが入ると、その瞬間に川辺が背後へ走り込んでパスを引き出し、冷静なクロスでFW中村草太のチャンスを演出。32分には、ペナルティエリア前でボールを受けた川辺が鋭いスルーパスをMF新井直人に入れて決定機を作った。

 チャンスメイクが光った川辺は、「前線への飛び出しや中央で受けて決定的な仕事をするのは自分の持っている良さ。今日は1点にしかつながらなかったけど、それでもアシストやパスが出ることをより周りが認識してくれると思うので、自分としても選択肢が増えてやりやすいと思う」と胸を張った。

 広島は試合開始直後のピンチをしのぐと、10分に新井のCKでDF佐々木翔がボレーシュートを叩き込んで先制に成功。だが、その後は14分の中村の絶好機など、チャンスでことごとく枠を外してしまい、思うように得点を重ねられなかった。

 追加点が生まれないもどかしい時間が続いたが、後半に入って54分に川辺が再びチャンスメイク。敵陣中央でセカンドボールを拾うと、相手を1人かわして前に運び、相手のプレッシャーを受けながらもスルーパスを出し切った。

「奪い方も良かったし、運んだ時に前の選手の動き出しも見えていたので、その中でベストの選択ができた。ちょっとパスが弱かったかなと思ったけど、うまく決めてくれた」(川辺)

 右サイドの中村がパスを受けると、FWジャーメイン良の動き出しにDFが引き付けられたことで目の前には広大なスペース。大卒ルーキーはペナルティエリア内に入り、冷静に右足を振り抜いて公式戦3試合連続ゴールを決めた。

 アシストした川辺は、「ジャメ(ジャーメイン)が動いたおかげで空いたスペースを草太が使えたので、みんなの動き出しや関わり方が良かったと思う」と振り返り、「ゴールを決める力のある選手だと思うし、間違いなく彼の自信にもなると思う」と中村を称えた。

 広島は後半に3点を追加して4−0で快勝した。MF田中聡と中盤のコンビを組む川辺は、ほぼシャドーのような高い位置でプレーすることが多く、「つなぎやすいし、逆にロングボールを蹴った時のセカンドボールも拾いやすいし、今のやり方はすごくチームとしてもフィットしていると思う」と手応え。ピッチを縦横無尽に駆け回って攻守で躍動した。

「自分も聡も運動量があるので、(前に)行って戻ってこられる選手だと思う。なので、自分たちにとっていいやり方だし、中盤の選手がのびのびプレーできるし、シャドーや1トップの選手もサポートが多くて、空いたスペースの使い方はさらに良くなっている。これを自分たちの形にして、なおかつ相手が対策してきた時は少しずつポジションを変えながら、毎試合勝ち点3につながるプレーをしたい」

 広島は今季ホーム初戦を白星で飾り公式戦4連勝。次は23日にJ1ホーム開幕戦で横浜F・マリノスと対戦する。ACL2では背番号が昨季から継続の66番だったため、次のリーグ戦がクラブレジェンドから受け継いだ6番をホームで初お披露目する川辺。「今日はお客さんに喜んで帰ってもらえる結果、内容だったと思う。これを毎試合続けて、ACLだけじゃなくリーグ戦でも、ホームで勝ち続けられるように頑張りたい」と意気込んだ。

取材・文=湊昂大

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