スペインサッカー連盟元会長のルビアレス氏 [写真]=Getty Images スペイン高等裁判所はスペインサッカー連盟(RFEF)の元会長であるルイス・ルビアレス氏に有罪判決を下した。20日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。
ルビアレス氏は2023年夏に開催されたFIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージランド2023の表彰式で初優勝を成し遂げたスペイン女子代表の選手たちを祝福していたなか、ジェニファー・エルモソに対してはハグをした後に両手で顔を掴んで口にキスをするという強引なスキンシップを行ったことで、国内外から批判が殺到。この問題から一部の選手は代表活動のボイコットを表明するなどスペイン国内で大問題に発展した。
その後、国際サッカー連盟(FIFA)から3年間の活動禁止処分を科されたルビアレス氏はRFEFの会長を辞任。性的暴行の疑いで告発されたことで裁判が行われていた。
ルビアレス氏は当初から合意の上でのことだったことを主張していたものの、エルモソ自身は同意なしでのキスだったことを強調していたなか、今回スペイン高等裁判所はルビアレス氏が同意なくキスをしたとして性的暴行の罪で有罪とし、同氏に1万800ユーロ(約170万円)の罰金処分を下したことが明らかになった。
さらに、ルビアレス氏はエルモソの半径200メートル以内に立ち入ることが禁じられたほか、1年間同選手と連絡を取ることも禁止されたものの、ルビアレス氏はこれらの判決に対して控訴する意向を示しているようだ。
なお、ルビアレス氏の元同僚で共謀して強制行為を行ったとされ、同じく裁判にかけられていたW杯優勝チームのコーチだったホルヘ・ビルダ氏、RFEFの元マーケティング責任者のルベン・リベラ氏、元スポーツディレクターのアルベルト・ルケ氏はいずれも無罪となっている。