道路上の「落下物」に要注意!パニックになって事故を起こさないために…運転中に落下物に遭遇した際の注意点と対処法を解説

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2025年02月22日 06:10  TOKYO FM +

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道路上の「落下物」に要注意!パニックになって事故を起こさないために…運転中に落下物に遭遇した際の注意点と対処法を解説
TOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」内でお送りしている「JA共済 presents なるほど!交通安全」。2月14日(金)の放送テーマは「運転中の落下物」。日本自動車ジャーナリスト協会会長で日本自動車連盟 交通安全委員会委員の菰田潔(こもだ・きよし)さんから、車の運転中に落下物に遭遇した際の対処法について伺いました。


※写真はイメージです



車を運転中、道路の前方に突然現れる落下物に遭遇した経験はありませんか? 無事に通り過ぎることができれば問題ありませんが、落下物の大きさによっては、車への接触はもちろん、重大な交通事故につながりかねません。

◆業務用大型車からの落下物に注意

車からの落下物は、私有車ではなくトラックなどの業務用大型車から落ちることが多いです。実際に起こった事故では、トラックから落下した鉄骨に乗用車が乗り上げてしまい停車したところ、燃料が漏れて火災になったケースや、荷台からベニヤ板が舞い上がり、それが後続車にぶつかってしまったケースもあります。前から落下物にぶつかると、エアバッグが作動して走行することができなくなり、大事故へとつながります。

また、ビニールシートが車を覆うように飛んでくると、前方が見えなくなる可能性もあり、「ドライバーがパニックになって事故を起こすこともあります」と菰田さん。プロドライバーの方は、積荷が落下しないように細心の注意を払ってください。一般のドライバーの方は「稀に道路に物が落ちている可能性もある」ということを頭の片隅に置いておきましょう。

◆事故を起こさないための事前準備を

事故を防ぐためには“落下物があっても避けられる”“落下物による事故に巻き込まれない”といった事前の準備が必要です。

まずは、高速道路での落下物対策について。前の車が落下しそうな荷物を積んだトラックの場合、車間距離をいつもよりも空けることが重要です。車間距離があれば落下物も避けられる可能性が高まります。菰田さんは「通常、前を走る車と空ける車間距離は2秒間と言われていますが、ドライバーが前方を見る範囲は、その先の車(だいたい4秒から5秒先)を見て、余裕を持って走ってください」とアドバイスを送ります。

しかし、事前の準備をして車間距離を取っていたとしても、目の前に落下物が突然出現することは起こりえます。その場合は緊急回避の操作が必要となり、急ブレーキで減速するか、ハンドルで左右いずれかに避けるかの判断が求められます。「高速道路では急ハンドルで大きく避けるのは危険です。なるべくハンドルを小さく切り、最小限の範囲で避けるほうが、車が不安定にならずに避けられると思います」と注意を促します。

目の前に落下物があったときはブレーキを上手に使い、ハンドルを切りすぎないように緊急回避をする。たまにこのようなシミュレーションを運転中にしておくと、現実で起こった際に冷静に対応できるかもしれません。


※写真はイメージです



◆運転中に落下物を発見したときは?

続いて、一般道で落下物に遭遇した際の対処について。自分の車線の前方に落下物があるときは、まずブレーキを踏んで減速してください。その後、対向車が来なければセンターラインをオーバーして回避することが可能です。もし、対向車が来ているのであれば、止まってやり過ごしましょう。また、菰田さんは「逆に対向車線に落下物があったとき、対向車がセンターラインをオーバーしてこちらに来る可能性があります。そういったことも考えて走る余裕も必要だと思います」と補足します。

そして、運転中に落下物を発見した場合は、スマホなどで「#9910(道路緊急ダイヤル)」に連絡しましょう。同乗者がいる場合は同乗者に電話をかけてもらい、1人のときはパーキングエリアやサービスエリアに止まってから連絡してください。「SOSボタン」が搭載されている車では、落下物の危険度が高いと判断したら、SOSボタンを押してオペレーターとつなぐ方法もあります。

大事故につながりかねない車から道路上への落下物トラブル。車で荷物を運ぶ方は、くれぐれも取り扱いに注意し、一般のドライバーの方は上手に危険を回避しましょう。

<番組概要>
番組名:JA共済 presents なるほど!交通安全
放送日時:毎週金曜 7:20〜7:27
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/koutsu/

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