うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、2月16日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!
●xAIが最新AIモデル「Grok 3」を無料で開放
イーロン・マスク氏率いるxAIは2月20日、最新の生成AIモデル「Grok 3」を無料開放した。Xユーザーであれば、有料プランに加入していなくても利用できる。
Grok 3は、xAIが17日に発表した最新のAIモデルだ。同時に発表された高度な推論機能「Think」や、リサーチ機能「DeepSearch」は、Xの有料サブスクプラン「X Premium+(プレミアムプラス)」ユーザー向けに提供するとしていた。
|
|
今回の発表により、無料ユーザーの場合も回数制限はあるようだが利用可能になった。ただし、正確な利用制限は不明だ。
なお、X Premium+ユーザーおよびGrokの機能を単体で提供する「SuperGrok」プランのユーザーなら、音声モードなどの高度な機能への早期アクセスや、より高い制限で利用できるとしている。
●Xの有料サブスクプラン「X Premium+」が大幅値上げ
Xは2月17日、有料サブスクリプションプラン「X Premium+(Xプレミアムプラス)」の価格を改定した。日本での価格は、Webサイト経由の場合月額6080円(年払い6万40円)で、従来の月額2590円(年払い2万7300円)から大幅な値上がりとなる。
Xプレミアムプラスは、Xのタイムライン上の広告がなくなる他、返信のブーストが最大となり、リアルタイムのトレンドをチェックできるRadar、生成AI「Grok」の利用制限緩和などが受けられる最上位プランとなる。xAIは2月17日に最新モデル「Grok 3」を発表しており、これに合わせた値上げとなっている。
|
|
なお、下位のサブスクリプションプラン「ベーシック」「プレミアム」の価格に変更はない。
●無償で使える「Microsoft 365 Copilot」アプリでチャット機能が利用可能に
Windows 11/10で利用できる「Microsoft 365 Copilot」アプリで、Copilot Chatが利用できるようになった。
Microsoftは1月、サブスクリプションサービス「Microsoft 365」の個人向けプランの一部において、生成AIアシスタント「Copilot」を統合することを発表していた。
これに合わせて「Microsoft 365」アプリ(旧称 Officeアプリ)を「Microsoft 365 Copilot」に改称した。この際に、Copilot Chat機能もアプリに組み込まれていたが、「近日公開予定」として利用できなかった。
|
|
Microsoft 365 Copilotアプリのチャット機能では、右上のアイコンからサイドパネルを表示させるとチャット履歴にアクセスできる。ただ、Web版のCopilotやCopilotアプリとの履歴は共有されていない。
●「Microsoft Edge」でユーザーインタフェースの高速化を実施
Microsoftは2月18日、Microsoft Edgeブラウザのユーザーインタフェースを高速化したと発表した。Edge 132から反映されているとのこと。
これらの改善は、ブラウザUIをWebUI 2.0に移行する取り組みで、コードバンドルのサイズを最小限に抑え、UIの初期化中に実行されるJavaScriptコードの量を削減するマークアップファーストのアーキテクチャのおかげで実現したとしている。
また、今後数カ月にわたって印刷プレビュー、読み上げ、設定など、ブラウザのさらに多くの機能の改善を続けていくという。
●Microsoftが量子チップ「Majorana 1」を発表
Microsoftは2月19日、トポロジカルコアアーキテクチャを採用した世界初の量子チップ「Majorana 1」を発表した。
トポコンダクター(またはトポロジカル超伝導体)は、固体/液体/気体ではなくトポロジカル状態を作り出すことができる特殊なカテゴリーの物質を指す。これを利用すると、現在の代替手段で必要なトレードオフなしで、高速かつ小型でデジタル制御でき、より安定した量子ビットを作成できる。
「Majorana 1」は8つのトポロジカル量子ビットを搭載しており、設計上は1つのチップに100万量子ビットまで拡張できるという。
100万量子ビットの量子コンピューターは、現在世界中で稼働している全てのコンピューターを合わせたよりも強力な演算能力を備える。そして、量子コンピューティングの次の地平に到達するには、100万以上の量子ビットで数兆回の高速かつ信頼性の高い演算を実行できる量子アーキテクチャが必要とのこと。Microsoftは、Majorana 1発表により、その地平は数十年ではなく数年以内に実現するとしている。
●「日本ポータブル電源協会」設立 一般社団法人として
アンカー・ジャパン、EcoFlow Technology Japan、Jackery Japan、BLUETTI JAPANなどのポータブル電源メーカー各社は2月7日、ポータブル電源業界の健全な発展と利用者の安心/安全の向上を目的として「一般社団法人日本ポータブル電源協会(JPPSA: Japan Portable Power Station Association)」の設立を発表した。
ポータブル電源の適正な規格策定、製品の安全性向上、消費者への正確な情報提供、業界関係者との連携強化などを通じて、持続可能な業界の発展を支援していくという。正会員としては、Anker、EcoFlow、Jackery、エレコム、JVCケンウッド、BLUETTIが参画し、賛助会員としてポスタリテイトが名を連ねている。
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。