1枠2番に入ったタガノビューティー(撮影:稲葉訓也) 今週も開催は引き続き「東京・京都・小倉」の3場。
日曜日の重賞は、小倉競馬場でハンデ戦の芝中距離・小倉大賞典(GIII・小倉・芝1800m)。そして東京競馬場では2024年最初のGIフェブラリーS(GI・東京・ダート1600m)が行われる。いつものように過去10年データを使って馬券のヒントを探っていこう。
1.1番人気の馬券圏内率は80パーセント?
まずは上位人気の成績チェックから。
フェブラリーSでは過去10年、1番人気馬は5勝。成績は[5-2-1-2]で、馬券圏内率は80パーセント。重賞のなかでもかなりの好成績といっていい。
近6年でも、レモンポップ(23年)、カフェファラオ(21年)・モズアスコット(20年)・インティ(19年)と1番人気馬は4勝と圧倒。昨年が大荒れだっただけに、人気馬はどうなのかという感じもあるが、やはり1番人気馬は押さえておきたい。
対して2番人気馬も3勝で、成績は[3-1-0-6]。1番人気と2番人気だけで8勝を収めている。これ以外の2勝分は昨年の11番人気ペプチドナイルと、18年4番人気ノンコノユメ。とにかく馬券軸としては上位人気馬2頭が優勢。さて今年はいかに?
2.1枠大不振?
東京ダート1600m戦は、ダート戦ながらスタート地点は芝という特徴あり。外枠のほうがわずかに芝を長く走れるコース形態だが、枠番による有利不利はあるのだろうか。
過去10年、1着馬をもっとも多く出している2枠(3回)。逆に1着馬が出ていないのが1枠と8枠となっている。
なかでも1枠は大不振。過去10年で馬券圏内馬が1頭もいない。12年前に1枠2番だったグレープブランデーが勝っているが、以降の好走はなし。今年1枠に入ったエンペラーワケアとタガノビューティーはどんなレースを見せてくれるのか。
3.全体的にみれば関西馬優勢?
21年から23年は関東馬が3連勝していたが、昨年は再び関西馬の勝利。過去10年だと関東馬4勝・関西馬6勝という成績になっている。
関東馬で勝っているのは、18年ノンコノユメ、21年&22年で連覇カフェファラオ、そして23年レモンポップである。これだけ見ると関東馬は健闘しているように感じるが、これ以外の2、3着は、ほとんどが関西馬。2、3着馬全20頭中19頭を関西馬が占める。特に過去10年の3着馬はすべて関西馬だ。つまりフェブラリーSでは「関東馬が2頭以上馬券圏内に食い込む事象」は起きていない。3連系の馬券をフォーメーションで買う場合はちょっと気にしておきたいデータかも…。
4.前走根岸Sはやはり好相性?
次に前走ローテの傾向について。
21年&22年の馬券圏内馬は「すべて前走根岸SかチャンピオンズCの馬」で占められていた。そして23年も前走根岸S1着レモンポップ1着。前走根岸S1着馬は、過去10年で4勝していることがわかる。さらに馬券圏内となれば、過去10年の根岸S1着馬は6回も馬券圏内になっているのだ。
昨年は根岸S1着だったエンペラーワケアは出走せず。同馬は今年ローテを変えての出走となる。今年は根岸S1着コスタノヴァが出走。ローテ相性の良さを見せることになるのかどうか。
あと良いのは「前走チャンピオンズC」組。こちらは勝馬だけでなく、22年のカフェファラオのように前走11着からの巻き返しパターンもある。一昨年は「前走チャンピオンズC」組の出走はなし。昨年もチャンピオンズC経由組は2頭いたが、前走ではなかったのでパターン外となり馬券圏内に絡まずだった…。今年はペプチドナイル、ガイアフォース、アーテルアストレアが前走チャンピオンズC組。さて結果はいかに。
5.逃げ馬か、追い込み馬か?
最後は脚質からの絞込み。
フェブラリーSでは逃げタイプと追い込みタイプ、どちらが優勢なのだろうか。
過去10年データからすると、逃げた馬は1着1回、2着1回があるだけで、あとはほとんどが2ケタ着順に敗退している。それに対し、レースで最速上がりを出している追い込みタイプは、過去10年で9回馬券圏内をキープ。特に最速上がりを使った馬は2、3着になることが多い。馬券軸として狙うならば、上がり重視タイプというのは変わらないパターンだ。