画像はイメージです 新婚の頃は幸せでも、結婚生活が長くなるにつれて「女性として見られなくなった」と気持ちが落ちていく女性は多いようです。
そんな気持ちからホストクラブにハマってしまった、ある女性から話を聞きました。
◆社内恋愛でのときめきから結婚
今回話を聞いたのは、結婚12年で2人の子どもを持つ田中希美さん(仮名・37歳・都内在住)。
「夫は、当時勤めていた会社の上司です。新卒で入社した私のことを気にして、いつも優しくしてくれました。年が8歳離れているのもあって、会社でもプライベートでも頼りになる人でしたね。付き合い始めたころは、周りに秘密の“社内恋愛”が楽しかったな」
そして、社内恋愛から3年でゴールイン! すぐに子宝に恵まれ、希美さんの結婚生活は順調そうに見えます。ホストクラブなんて縁もなさそうな生活に見える希美さんですが……いったいなぜホストクラブに行くことになったのでしょうか。
◆レス夫婦と子どもの親ばなれ
意外にも、希美さんがホストクラブに行き始めたきっかけとなったのは、子どもから言われた “ある言葉”だったそう。
「子どもが小学校高学年になると、急に親から手を離れてしまったんです。『家族では出かけたくない、友達と遊びたい』と言うようになりました。子どもにそう言われた瞬間、心の中にあった何かが弾けてしまって」
夫とは5年以上のレス状態。希美さんを癒してくれていたのは、2人の子どもでした。
「子どもを2人産んでから、夫は完全に“一緒に生活しているだけの人”になっていましたね。私は専業主婦なので、経済的な面では夫に頼っていましたが……、家庭での私の話し相手は、何年もの間2人の子どもでした」
◆ホストクラブを知ったのはテレビ番組
そこから、希美さんは埋められない心の隙間をどうやって満たすか考えたそう。
「夫ともう一度……とも思って、レスを解消しようと誘ってはみたんです。でも、あっさりと断られてしまって。私の女としての存在価値はいつの間にかなくなったのだと、落ち込みました」
そんな時、偶然深夜のテレビで見たのがホストクラブ特集だったんだとか。
「キラキラした夜の街で働いているホストの姿を見た時、鼓動が早くなったのを覚えています。すぐに、歌舞伎町のホストクラブをYouTubeで調べて、また何度も見て……。もう、どうしても、夜の街に出てみたいって、強い気持ちが湧いてきたんです」
◆チヤホヤされるのがいつしか生き甲斐に…
そしてついに、YouTubeで何度も見たお店に、思い切って入った希美さん。
「初めて入店した日は、緊張して顔がこわばっていたと思います。ホストの皆さんの、キラキラな接客に怯えていましたね」
しかし、絶対に会いたかった一番の“推し”が隣に座ると、希美さんの気持ちは絶頂に!
「画面越しに何度も見ていた人が、目の前で話してくれるあの感覚。リアルで会うと、温度感とか匂いとかやっぱり全然違うんですよね」
推しに「また会いたい」と言われると、自分が求められているという感覚に興奮するといいます。
◆ホストクラブに通い詰めてカード支払い120万円
希美さんがホスト通いをスタートしてから、まだ2か月だそう。しかし……。
「実は、ホストクラブの支払いをいつも使っている夫名義のカードでしていまして。先日、カードの請求を見た夫に、ホスト通いがバレてしまいました」
希美さんが正直に、ホストクラブに行っていることを伝えると、夫は一言だけ「バカじゃないの?」と言ったそう。
「夫は、仕事以外にも株など投資もしているので、経済的には不自由していないんです。ただ明細を見て、ため息はついていましたが」
その後、希美さんは夫から「ホスト代は返すように」と言われたそう。
「今は、こつこつパートをしながら、夫にお金を返しています。このままでは推しに会えないし。どうやって夫を説得するか考える日々です」
妻になり母となってからも“女性として見られたい”と思う気持ちは普通のこと。その満たされない気持ちを埋めるために、既婚女性はホストクラブに行くのでしょうか。
<取材・文/maki>