菅田将暉の「お台場決別騒動」に続き、大手芸能プロのフジテレビ離れも加速か

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2025年02月24日 01:00  サイゾーオンライン

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菅田将暉(写真:Getty Imagesより)

 電撃引退した中居正広の女性トラブルをめぐり、フジテレビの元編成局幹部が関与していた疑惑が浮上。これにより同局への批判が殺到し、番組スポンサーの離脱が相次いでいる。番組制作の存続が危ぶまれる中、主演ドラマ『ミステリと言う勿れ』がヒットし、映画化もされた人気俳優・菅田将暉が、フジのドラマ出演オファーを辞退していたと報じられた。

あの人が語ったフジテレビの横暴

 菅田が正式に出演オファーを断った場合、『ミステリと言う勿れ』の続編は消滅することになる。菅田の所属事務所・トップコートは、これまでフジと密接な関係を築いてきただけに、その決断がテレビ、ドラマ業界に与える衝撃は大きい。

 このニュースを受け、筆者は長年親交のある大手芸能プロの役員に取材を行い、今後のフジとの関係について話を聞いた。

「中居君の女性トラブルには、元編成幹部のA氏が直接関与していたわけではないと見られていますが、A氏が女子アナを接待に使っていたことは否定できません。しかも、こうした女子アナ接待の先駆者は港浩一前社長(すでに辞任)。さらに、フジの実力者である日枝久相談役がそれを黙認していました。このような環境の企業が制作するドラマに、所属女優を出演させるわけにはいきません」(大手プロ役員)

 このプロダクションは、これまでフジのドラマに数多くの俳優を送り出してきただけに、役員の発言には驚かされた。さらに、この役員は 「他の大手プロ幹部とも話したところ、フジとの関係を考え直すという事務所がいくつかありました。3月の第三者委員会の調査報告次第では、フジ離れはさらに加速するでしょう」と語った。

 筆者がこの大手プロの名前を明かさないのは、社名を公開すると、所属俳優が特定され、さまざまな憶測が独り歩きしかねないからだ。

フジと芸能プロの長年の関係とは

 フジの成長は、芸能プロダクションとともに歩んできたと言っても過言ではない。

 現在、ワタナベエンターテインメントやトップコートなどの持ち株会社となっている渡辺プロダクションは、“ナベプロ王国”と呼ばれた全盛時代に自ら番組制作を手掛け、1959年から1970年までフジで放送された『ザ・ヒットパレード』を制作。それが後の高視聴率番組『夜のヒットスタジオ』へとつながり、フジの音楽番組の黄金期を支えた。

 当時、ナベプロはテレビ界を席巻していたが、その流れに対抗したのが日本テレビのプロデューサー・故井原高忠氏だった。井原氏はナベプロに対抗し、日テレが自らスターを発掘する『スター誕生!』というオーディション番組をスタートさせる。番組で発掘された逸材を新興プロダクションがスカウトし、次々にスターへと育てていった。

 ナベプロはこれに対し、フジで同様のオーディション番組『君こそスターだ』を放送。こうして、フジとナベプロの関係はさらに強固になった。

 その後、フジのバラエティ番組プロデューサーだった吉田正樹氏が、ナベプロ創業者の渡辺晋・美佐夫妻の長女である渡辺ミキ氏(ワタナベエンターテインメント社長)と結婚。吉田氏は2009年にフジを退社し、ワタナベエンタの会長に就任したことで、フジとのパイプはさらに深まった。2023年にスタートしたフジの昼のバラエティ番組『ぽかぽか』のMCに、ワタナベエンタ所属のハライチが起用されたのも、両者の強い結びつきを象徴している。

 一方、ナベプロの役員だった井澤健氏は、1970年代後半にザ・ドリフターズとともに独立し、イザワオフィスを設立。独自にフジとの関係を築いた。

 イザワオフィスは『ドリフの大爆笑』や『志村けんのバカ殿様』を企画。これらはフジの看板番組となり、井澤氏は日枝氏や港元社長と密接な関係を築いた。そんな関係性の裏で港氏は、女子アナを接待役として起用し、井澤氏や「芸能界のドン」と呼ばれるバーニングプロの周防郁社長を慰労する会を開いていたという。

 また、前述のドリフの番組と並び、フジのバラエティ番組の黄金時代を築いたのが、1982年にスタートした長寿番組『笑っていいとも!』だった。

 MCを務めたタモリが所属する田辺エージェンシーが企画・構成を担当。同プロの田邊昭知社長(現会長)も、井澤氏同様に日枝氏や港氏と深いパイプを持っていたとされる。

 80年代に東京進出した吉本興業も、すでに東京で成功していた明石家さんまがいたことから、フジとの関係を強化。2007年、吉本が株式上場を廃止し、吉本ホールディングスへ移行した際、フジの親会社であるフジ・メディア・ホールディングスは、吉本の株を6万株(12.1%)所有し、筆頭株主となった。

 フジは、音楽番組やバラエティだけでなく、80年代後半からはトレンディドラマブームを牽引し、“ドラマのフジ”と呼ばれる時代を築いた。その後、ドラマの勢いが衰え始めても、ワタナベエンタ、トップコート、ホリプロ、研音、アミューズなどの俳優プロダクションが積極的に協力していたのだ。

 しかし、中居氏の女性トラブルをめぐる騒動で、フジの社会的信用が失墜。多くの芸能プロがフジとの関係見直しを迫られている。芸能プロ全体の「フジ離れ」が懸念される中、まずは第三者委員会の調査結果が注目される。

(文=本多 圭)

フジ&中居正広騒動、時系列まとめ

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  • フジテレビ問題は根深く、闇深くなりそうだな
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