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辛さの中にもコクや甘味があるキムチ。漬物として食卓に並ぶことも多いのではないでしょうか。でもパックを開封して数日経つと、なんだか酸っぱくなっている……。そんな経験がある人も多いかもしれませんね。傷んでいるのでは? と思っても、実際のところどうなのでしょう。キムチ専門メーカーとしては国内シェアNo.1である株式会社 美山さんにキムチに関する疑問をぶつけてみました!
参考:株式会社 美山
キムチが酸っぱくなるのはなぜ?酸っぱくても食べられるの?
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パックのキムチを開封し冷蔵庫で保管していると、賞味期限は切れていない状態でもなんだか酸っぱく感じることがあります。その理由は、主に発酵によるもの。キムチには乳酸菌が含まれていて、それによって発酵がどんどん進んでいきます。発酵によりキムチのコクや旨みもアップしていきますが、一方で酸味も生まれてしまいます。そのため食べたときに酸っぱいと感じてしまうこともあるのです。
キムチの発酵が進んで酸味があっても、食べることはできます。でもどうしても酸味が気になる場合には、加熱料理に使うといいですよ。酸っぱくなったキムチを加熱することで酸味が和らいで、マイルドな味に。ここでいくつかキムチの活用例を紹介します。
◾️豚キムチうどん
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キムチを使った料理といえば、豚キムチは代表的なメニューかもしれません。まずは豚肉を焼いて、肉の油が出てきたらキムチをしっかりと焼いていきます。豚肉から出た油をキムチが吸って、さらに美味しくなりますよ。そこにうどんを加えるとボリュームのある麺メニューのできあがりです。
◾️キムチのたまごスープ
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水、卵、キムチを使って電子レンジで作るスープです。耐熱のお椀に水とキムチを入れて軽く混ぜます。卵を割り入れて、レンジ加熱で爆発しないように黄身を崩します。卵のかたまり具合を見ながらレンジで加熱すれば完成。小ネギをトッピングするのもおすすめです。お好みで、鶏ガラスープの素や麺つゆなどを加えても美味しく仕上がります。鍋を使わずレンジで作れるので、洗い物を減らすこともできますよ。
◾️キムチ玉子焼き
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キムチを細かく切って卵と混ぜて焼くだけ。いつもの玉子焼きへのひと工夫です。キムチをトッピングすると、ソースがわりにもなるでしょう。
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◾️キムチの混ぜ飯
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加熱料理ではありませんが、火を使わない簡単メニューもご紹介します。材料はキムチとご飯、そしてごま油です。ご飯にキムチを軽く混ぜ、ごま油を垂らしてさらに混ぜるだけ。お好みでごまや刻みのりをかけてもOKです。こちらは炒める作業がないので、手間や時間がかかりません。
キムチを酸っぱくしたくない!上手な保存方法は?
買ったときのキムチの味をできるだけ長く保ちたいならば、保管の方法にも注意をするとよさそうです。冷蔵庫の中でも、温度の低い場所で保管をしましょう。またパックなどから取り出す際には食べる分だけにして、残りはすぐに冷蔵庫に入れます。極力温度を上げないようにするのがポイントです。
冷蔵庫の中のキムチのにおいを防ぐには?
キムチを冷蔵庫で保管していると、庫内にキムチのにおいが漂ってしまうことはありませんか? ふたをきちんと閉めていたらなおさら「どうして?」と思ってしまいますね。実はキムチの容器には小さな穴があいていたり、容器とふたの間に小さな空気の通り道があったりします。これはキムチの発酵に対応できるようにするため。このような容器の作りから考えても、庫内にキムチのにおいが出てしまうのは仕方のないことでしょう。もし気になるようであれば、キムチの容器をジッパー付きの袋に入れて冷蔵庫で保管しておきましょう。
キムチはそのまま食べても美味しいですし、アレンジも多彩な万能漬物。冷蔵庫にあれば役に立つこと間違いなしですが、その保管は冷蔵庫が鉄則です。キムチを美味しく保つために、適切な場所で保管をしていきましょう。そしてもし酸っぱくなったからといっても諦めることなく、加熱料理で美味しく変身させてくださいね。
文・川崎さちえ 編集・ここのえ
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