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漫画やドラマなどフィクションの世界で目にすることが多い社長秘書という仕事。しかし、その実態を知る人は多くありません。漫画家の橘紫夕さんがX(旧Twitter)で公開している社長秘書の実話漫画では、リアルな実情が赤裸々に描かれています。
【漫画】社長が落とした「銅像」の回収にも行きますよ…「社長秘書の実話漫画」全編を読む
橘さんは漫画家になる前、社長秘書をしていた時期がありました。華やかなイメージとは裏腹に、実際は社長のどんな指示にも瞬時に対応できる臨機応変さが求められる大変な仕事です。時には社長が新幹線に置き忘れた仏像を回収しに行き、また時には取引先とのミーティングで社長が愛人を膝に乗せていても、動じることなく冷静にお茶出しをします。
想像以上に大変な社長秘書ですが、時には予想外の嬉しい出来事も舞い込みました。その象徴的なエピソードが『ステーキ食べて人助け』の巻です。ある時、重役会議をしていた社長が突然会議室を出て「お昼はカレーが食べたい!お弁当を全員分カレーに変えて!」と言いだします。
重役会議では、毎回1個2000円のお弁当を出すことが恒例になっていたため、既に前月の時点で注文は終わっていました。急遽、橘さんは仕出し屋さんに「予算は1人2000円のまま、カレーに変えてほしい」と連絡をします。しかし、社長がいつも食べているカレーの価格は800円だったため、差額の1200円分をどうするか、仕出し屋さんは頭を悩ませました。
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苦肉の策として仕出し屋さんが思いついたのは、いつものカレーに1200円分のステーキをつけること。急遽「国産和牛ステーキ付きカレー」へとグレードアップしたカレーに、社長は大喜びし事なきを得ます。さらに、社長以外の重役は高齢でステーキを食べられないため、あまったステーキが橘さんたち秘書のもとへ続々と集まり、思いがけない高級ステーキパーティになるという嬉しいおまけ付きでした。
自由奔放な社長に振り回されつつも、時にはラッキーも訪れる社長秘書の仕事について、作者の橘さんに詳しい話を聞きました。
ー社長秘書になったきっかけを教えてください。
就職先が決まらず卒業間近の頃、大学の就職課から秘書の募集があると連絡が来ました。
秘書を目指していたわけではないので、何もわからないままとりあえず受けたら採用されました。秘書検定は後から受ければいいとのことでした。
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ーお話の中では、自由奔放な社長に振り回されつつも楽しそうに働かれている印象でした。社長秘書という仕事はいかがでしたか?
私の仕事は社内における社長のお世話のみで社外に同行することは無く、社長の外出中は電話番と掃除だけであとは自由だったので、暇な時は秘書検定の勉強なども出来て楽でお得な職場だったと思います。ただしイレギュラーな動きが多く、振り回されるのに疲れて最終的に辞めてしまいました。
ー社長秘書に必要なスキルは何だと思いますか?
臨機応変だと思います!社長秘書と言うと何だかかっこいい響きですが、実態は何でも屋に近いです。スケジュール管理や事務だけでなく、社長が食べたいと言ったお菓子を買いに行ったりもします。役職の高い人は急に予定や気が変わったりしがちで、急にカレーが食べたくなったりとかもするのですが「そんな無茶な!」と驚愕しても顔に出さない図太さも必要です。
ーこれから社長秘書を目指す方に向けて、なにかメッセージがありましたら、お願いいたします。
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社長秘書はただの平社員なのですが、社長サイドの人間として扱われるので実は労働組合に入れません。大きめの会社では部署も独立していることが多く、不思議な立ち位置の仕事です。でも一般社員ではわからない裏事情や、他の重役さん達の仕事ぶりを"部下でない視点"から見ることができるのは貴重な体験だと思います。大きな会社を動かす実力者をサポートしてみたい!その世界をチラ見したい!という方は是非狙ってみてくださいね。
(海川 まこと/漫画収集家)
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