盆栽が大好きで、庭を埋め尽くすほど持っていた父が……。娘が驚いた父の行動とその理由にX(Twitter)で「愛情の深さに頭が下がります」「見習いたい歳の重ね方」「尊敬します」などの声が上がり、記事執筆時点で200万件以上表示され反響を呼んでいます。
投稿したのは、ゆるいミニマルライフを楽しんでいる2児の母で、30代ブロガーのponpocoさん。ブログ「ぜいたくゆるミニマリスト」にて、ファッションや収納、すっきり暮らすコツなどについて紹介しています。
●盆栽が大好きな77歳の父
ponpocoさんのお父様はもうすぐ77歳。盆栽が大好きで、その数は庭を埋め尽くすほどでした。少し前までは手放すなんてことは考えられませんでしたが、歳を重ね、大病を経て、心境の変化があったようです。なんと、大きな盆栽を中心にほとんどの盆栽を手放したのだといいます。
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手放すことを決めた理由について「自分では手入れしきれなくなったから、信頼できる方々に託した」と話していたというお父様。その後ponpocoさんが実家を訪れた日には庭に松を1本だけ飾り、「どうだ、カッコイイだろう」と笑っていたのだとか。ponpocoさんはその言葉に頷き、無理に所有せずに“人に託す”という行動に父の盆栽への深い愛情を感じたのでした。
手元に残したのは、お父様が自身で手入れができる盆栽数点のみ。別れを思うと寂しい気持ちになりますが、生き生きとして美しい盆栽の数々は今もponpocoさんのブログに写真という形で残されています。
ちなみにこれらはponpocoさんがこれまで実家を訪れた際に、玄関に飾られている盆栽をその都度撮影したもの。もともとX(@zeitaku_tanuki)で盆栽の魅力を伝えたいという思いで投稿しており、それぞれの盆栽のエピソードは同じくブログでまとめられています。
盆栽の中には何十年もお父様と一緒に過ごしてきた大切な樹も。庭で盆栽を手入れする父の姿を幼いころから見てきたponpocoさんは、「父のごつごつした手から、こんな美しい作品が生まれるなんて信じられず、『お父さんって凄いな』と驚いた事を覚えています」と振り返り、いつも真剣な表情で一鉢一鉢と向き合って丁寧に手入れする姿は「まるで昔からの友人と語り合っているかのような、楽しそうなひととき」に見えたといいます。
●なかなかできない決断に「立派です」「尊敬します」
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そんな盆栽を大切に思うがゆえに大きな決断をしたponpocoさんのお父様。Xでは上記ポストに「お父様立派ですね。盆栽への深い愛情を感じました」「好きだからこそ託されたのでしょうね。尊敬します」といった声から、盆栽の写真に「一幅の絵画のような盆栽でお父様の盆栽に対する愛情が伝わってくるようでした」「丹精込められ大事にされて来たことがありありとわかる盆栽ばかりですね」「こんなにも、わぁ、素敵と思った盆栽は初めてです」と感動する声がたくさん寄せられました。
数年前から父の盆栽をたびたび発信してきたponpocoさんは今回の反響に驚いた様子で、SNSで届いたメッセージをお父様にも伝えたところ、同じくとても驚いていたと同時に、喜び、涙ぐんでいたとのこと。またお父様から「盆栽との思い出を形に残してくれてありがとうな」と感謝を伝えられ、泣きそうになったとも。
ponpocoさんは「盆栽を知らない人たちに少しでも興味を持ってもらえたら嬉しい、という父の願いが叶って嬉しいです。父の盆栽コレクションを見て下さり、本当にありがとうございました」とも述べています。
ponpocoさんのブログ「ぜいたくゆるミニマリスト」では、家事の負担を減らして無理をしないシンプルライフを発信。また書籍化もされており、2023年7月に『200着の服を8割減らしたら おしゃれがずっと楽しくなった』が発売。2024年3月には、身軽なシニアライフをおくるponpocoさんのお母様が50〜60代で行ったさまざま工夫をまとめた『66歳、まずやってみる。人生を愉しむシンプル暮らし』が扶桑社から販売中です。
画像提供:ponpocoさん:Xアカウント(Twitter:@zeitaku_tanuki)/ブログ「ぜいたくゆるミニマリスト」
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