スーパーゴールを叩き込んだアルナウトヴィッチ [写真]=Getty Images コッパ・イタリア準々決勝が25日に行われ、インテルとラツィオが対戦した。
セリエA第26節終了時点で首位に立つインテルと、5位につけるラツィオが、国内カップ戦のタイトルを懸けて激突する。ラウンド16から登場したインテルは、ウディネーゼを2−0で破ってベスト8入り。一方で、同じくラウンド16から参戦したラツィオは、ティジャニ・ノスリンがハットトリックの活躍を見せ、ナポリを3−1で下していた。
既に準々決勝の2試合は終了しており、ボローニャとミランが準決勝へ駒を進めている。3つ目の枠を勝ち取るのはインテルか、ラツィオか。前者は3月1日にセリエA首位攻防戦のナポリ戦を控えていることもあって、アレッサンドロ・バストーニ、ニコロ・バレッラ、ラウタロ・マルティネスらをベンチスタートとして、ターンオーバーを実施。一方のラツィオもアダム・マルシッチらを先発から外したものの、ニコロ・ロヴェッラやマッティア・ザッカーニらはスタメンに名を連ねた。
試合は立ち上がりからラツィオがボールを握り、敵陣でプレーする時間を増やしていく。17分にはザッカーニのボールキープから、ルーム・チャウナがダイレクトで前方へ繋ぐと、前を向いたグスタフ・イサクセンがボックス左から左足を振り抜いたが、グラウンダーの一撃はGKジョゼップ・マルティネスの指先をかすめて枠を外れる。
対するインテルはなかなか攻撃へ転じるシーンを作れず、22分にはマッテオ・ダルミアンが負傷交代。不穏な空気も漂ったが、マルコ・アルナウトヴィッチがこの雰囲気を打破してみせる。39分、フェデリコ・ディマルコの蹴った左コーナーキックはニアサイドで跳ね返されたものの、こぼれ球に反応したアルナウトヴィッチが左足一閃。ダイレクトでボレーシュートを狙うと、GKクリストス・マンダスは一歩も反応できず。コンパクトな振りから放たれた一撃がゴールネットを揺らし、インテルが先手を取った。
インテルの1点リードで後半へ折り返してからも、試合の様相が大きく変わることはなく、ラツィオが主導権を握ってチャンスの数を増やす。53分にはブライユ・ディアからのスルーパスで右サイドを抜け出したイサクセンが、自ら仕掛けてフィニッシュまで持ち込むも、GKマルティネスが立ちはだかる。
インテルは56分、ディマルコからのスルーパスで敵陣へ飛び出したヤン・ビセックが、ボックス左へボールを送ると、メフディ・タレミが折り返しを狙ったが、ここはGKマンダスに阻まれる。追加点のチャンスは少ないまま、終盤へ突入したが、75分にはトドメを刺す絶好のチャンスが到来する。
敵陣でボールを回収したところから、ビセックが左サイドへ出ていくと、中央へのパスを受けたホアキン・コレアがボックス内へ侵入。切り返しでマテオ・ゲンドゥージを剥がすと、後ろから寄せてきたサミュエル・ギコに倒され、インテルにPKが与えられた。キッカーを務めたハカン・チャルハノールは冷静にGKマンダスの逆を突き、勝利を手繰り寄せる2点目を奪った。
試合はこのままタイムアップ。この結果、勝利したインテルがベスト4入りを決めた。準決勝ではミランと対戦することが決まっており、セリエA、そしてスーペルコッパ・イタリアーナに続いて、今季4度目と5度目の“ミラノ・ダービー”開催が決定。ファーストレグは4月2日、セカンドレグは23日に開催される。
【スコア】
インテル 2−0 ラツィオ
【得点者】
1−0 39分 マルコ・アルナウトヴィッチ(インテル)
2−0 77分 ハカン・チャルハノール(PK/インテル)