ブルペンで投球練習するロッテ・ゲレーロ[撮影=岩下雄太] 「大好きな日本、そしてマリーンズにまた戻ってくる事ができ本当に嬉しく興奮しています」。
ロッテのタイロン・ゲレーロは2022年以来3年ぶりにロッテに帰ってきた。
自己最速167キロのストレートが持ち味で、前回ロッテでプレーした時には、主に勝ち試合の7回や8回、守護神・益田直也が連投中だった時には勝ち試合の9回を務めるなど、49試合に登板して、3勝3敗24ホールド3セーブ、防御率3.52の成績を残した。
ロッテは1年限りで退団し、退団後はレッズ、エンゼルスのマイナーやメキシカンリーグなどでプレー。そして、昨年12月3日に「このチームに戻り、もう一度素晴らしいファンの皆さんの応援を受けプレーできること本当にエキサイトしています。目標である優勝にむけ自分のベストを毎日尽くしプレーします。Let’s Go Marines!!」とロッテの復帰が決まった。
石垣島春季キャンプは初日から合流し、2月4日に復帰後初めてブルペン入りし、佐藤都志也捕手に27球を投げ込んだ。ロッテの雰囲気について、石垣島春季キャンプ中、ゲレーロは「とても良い雰囲気でできていますし、前回日本に来たときはこのスプリングトレーニングに参加できなかったので、今回できたことも嬉しいですし、チームの雰囲気もいいです」と喜んだ。
2月8日、13日、16日にブルペン入りし、2月23日の韓国・ハンファとの練習試合で、実戦初登板。3年前はストレート主体のピッチングだったが、ゲレーロは「日本から帰国した後に向こうで新しい変化球も覚えましたし、(前回)日本にいた時よりもとても良くなっています。いい成績を収めまることができましたし、そのおかげで日本に戻ってくることが達成できました。真っ直ぐと変化球を混ぜて抑えていきます」と言葉通り、0−0の4回に登板すると、先頭のフロリアルを空振り三振に仕留め、ストライク先行の危なげないピッチングで1回・13球、被安打0、1奪三振、0与四球、無失点と安定した投球を見せた。
リリーフ陣は守護神・益田直也をはじめ、鈴木昭汰、横山陸人、国吉佑樹、澤村拓一、坂本光士郎、澤田圭佑、菊地吏玖、中村稔弥、西村天裕、小野郁などがおり、ライバルが非常に多い。
「自分の持っている力以上は出ないと僕は思っているので、もちろん上の人たちが僕の持っているものを信じて日本に来させてくれたので、しっかり自分のできることをやって優勝を目指してやっていきたいと思っています」。
そして、最後にマリーンズファンに向けて、「マウンドに上がるたびに自分の持てる全てを出して、チームの勝ちに貢献ができるような投球をしていきますし、健康でいれば特にこれといった数字は今はないですけど、ベストな成績を残せると本当に思っています」と決意を述べた。“進化”してマリーンズに帰ってきた。3年前に達成できなかったリーグ優勝のため、必死に腕を振る。
取材・文=岩下雄太