一般人でも歯は命! ジェット水流で歯のキレイにするエレコムの「DENTNICS デンタルウォッシャー」を試す

0

2025年02月26日 15:10  ITmedia PC USER

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia PC USER

DENTNICSデンタルウォッシャーには写真のホワイトの他、ブラックモデルも用意されている

 テレワークが増えたとはいえ、“清潔感”を失いたくない――そう考える人は多いだろう。身なりを整えておけば、必要なときにぐずぐずせずに外出できるし、不意の来客にも対応できる。外回りをすることの多い人であれば、言わずもがなである。


【その他の画像】


 そして、見られていないようで意外と見られている箇所が口元だ。歯の隙間にニラや青ネギのような色のハッキリとした食べかすが挟まっていると、遠くからでもかなり目立つ。目立たない色の食べかすであっても、口臭の一因となるので、できればしっかりと除去しておきたい。


 「芸能人は歯が命」という言葉もあったが、一般人であっても歯は重要だ。歯の健康は全身にも影響を及ぼすことがよく知られており、厚生労働省が日本歯科医師会と共同で「8020運動」を推進している。他の人に好印象を与えること以外にも、自身の健康と直結しているのであれば、歯を清潔に保つことをおろそかにするわけにはいかない。


 そんな中、PC関連周辺機器の販売で知られるエレコムが、タンクレス式デンタルウォッシャー「DENTNICS デンタルウォッシャー HC-JF01」なるものをリリースした。同社初のオーラルケア製品で、手間なく歯の健康を保つことを助けるアイテムだ。実売価格は1万1000円前後となる。


 この製品は、同社がPC関連周辺機器で培ったノウハウを生かして開発されたという。今回はホワイトモデル(HC-JF01WH)を試してみたい。


●“タンクレス”だからどこでも使いやすい


 ジェット水流で歯と歯の間の食べかすなどを除去する製品は、一般に「口腔洗浄器」「ジェットウォッシャー」と呼ばれる。原理的には強力な水流で食べかすなどを吹き飛ばすというコンセプトで、清潔な水が欠かせない。


 エレコムのデンタルウォッシャーもご多分に漏れず、強力な水流で歯の汚れを吹き飛ばす……のだが、本体にはタンクを備えない“タンクレス”であることが特徴だ。水を使うのに、タンクがないとはどういうことなのだろうか?


 その謎を解き明かすために、パッケージの中身を見てみよう。パッケージには本体の他、収納用スタンドと収納用キャップ、給水ホース、給水ホルダー、フロスノズルなどが入っている。


 収納用スタンドは充電台を兼ねており、USB充電ポート(USB Type-C)を電源に接続した上で、本体の位置を合わせて立てておけば充電しつつ収納できる。


 また、デンタルウォッシャーを使うのに必要なフロスノズルと給水ホースもひとまとめにしておける。収納用キャップを被せておけば見た目がシンプルになるので、洗面所周辺がゴチャゴチャした見た目になるのを避けられる。もちろん、ホコリが付くのも防ける。


 実は、この収納キャップが清水タンクとして機能する。キャップに水道水などを満たしておき、そこに給水ホースを入れて使うのだ。洗濯機の「ふろ水ポンプ」のような原理でだと考えると分かりやすい。


 給水ホースの本体側接続部は、本体の底部にある給水口に挿し込む。これにより、本体がタンクレスでも水の力で食べかすを除去できるというわけだ。


 本製品の仕様もざっと見ていきたい。


 本体への充電は、先述の通りUSB Type-Cケーブルを介して行う。必要な電力は3Wで、5V/1A以上の出力に対応するUSBポートを使うよう指定されている。充電器は付属しないが、家にある充電器(ACアダプター)や、ほとんどのモバイルバッテリーで対応できるだろう。


 充電にかかる時間は最長で約6時間、連続使用時間は「ハードモード」時で最大35分となる。


 洗浄モードの切り替えは本体の「モード切り替えボタン」で行える。ボタンを押すごとに「ハードモード」「ソフトモード」「リズムモード」「ポイントモード」と切り替わる。


 ポイントモードは電源ボタンを押している間のみ作動するが、他のモードは電源ボタンの短押しでオン/オフを切り替えることになる。電源をオフにしても、次回起動時には前回のモードで作動するメモリ機能を備えている。このあたりが、PC周辺機器で培ったノウハウを生かした箇所なのだろうか。


 なお、ソフトモードは歯茎の状態が気になる人向けに用意されている。健康な歯と歯茎の持ち主であれば、ハードモードで歯間洗浄をしつつ、リズムモードで歯茎のマッサージを行うと良いだろう。


 フロスノズルはブルーとクリアの2色のものがある。違いは色だけなので、本体を家族で共用する場合の使い分けに便利だ。


タンクレスの利点


 先述の通り、この手の口腔洗浄器は本体に清水タンクを搭載しているものが多い。パイプなどが外に出ることなく、コードレスなので取り回しはしやすいが、水が入っているので重くなってしまうという欠点がある。


 タンクがあるとはいえ、入れられる容量は少ないので、人によっては、水を複数回追加しないといけない場合もある。手で握れるように直径を小さくしているがゆえに、奥まで洗いにくいという点も気になる。


 その点、このデンタルウォッシャーは清水タンクを本体に搭載していないので、「重くて使いづらい」「使っていて腕がだるくなる」「握力がもたない」ということはない。電動歯ブラシのような手軽さで使えるのだ。


 大きな収納用キャップをタンク代わりにすることで水の追加をしやすい。容量が大きいので、もしかしたら追加する必要すらないかもしれない。大きいがゆえに、底まで手を入れられて洗いやすいというメリットもある。


 「キャップを使うのはちょっと……≫という人は、キャップの代わりに清潔なコップやペットボトルを使うことも可能だ。公衆トイレやなどホコリの気になる場所で使う場合、開口部の大きな収納用キャップより、狭いペットボトルを使いたいと思うことだろう。


 ただ、「メリットはデメリット」というポイントもある。それはコードのようなホースが延びるということだ。これが実際の使い勝手にどう影響するかは、後ほどレビューしてみたい。


●メンテナンスがシンプルなのがうれしい


 新品を使い始める場合、あるいは半年以上ぶりに使う場合は、ハードモードで10秒程度「すすぎ運転」をする必要がある。この際、フロスノズルは下に向けておく。洗面ボウルに当たってはねない程度の高さから、できれば排水口近くで水を出すとよいだろう。


 使い始めのプロセスはこれだけなので、手間がかからず良い。


 その後、フロスノズルの先端を気になる部分に当てて電源を入れて口腔内を洗浄する。


 口を開いたままだと水が飛び散るので、顔を洗面ボウルの真上に来るようにし、口は半開きにする。これで、洗浄後の水が洗面ボウルに自然に流れ落ちていく。


 電動歯ブラシを使う場合は口を大きく開くか、「ニッ」と口角を両脇に寄せて歯の表面がよく見えるようにすると思うが、同じ感覚で本製品を使うと水が飛び散ってしまう。慣れるまで気を付けたい(口腔洗浄器を常用している人であれば問題ないのかもしれない)。


 洗浄が終わったら、フロスノズルを口に入れたまま動作をオフにする。口から出してしまうと、これまたやはり水が飛び散ってしまう。


 使い終わったら10秒程度のすすぎ運転をし、フロスノズルを外してから外側を軽くすすぐ。給水ホースを本体と給水ホルダーから取り外して水をよく抜き、給水ホルダーに巻き付ける。給水ホルダーの水分が気になるのであれば、付属の給水ホース乾燥用吸盤を使って完全に乾かそう。


 なお、この作業は週1回の手入れに含まれている。


 本体や収納用キャップ、給水ホルダーなどの丸洗いは、少なくとも週に1度行うことが推奨されている。水洗いした本体は、底面の給水口とフロスノズル取り付け部をそれぞれを下にして強く振ると水を抜ける。


 後はそれぞれの部品の水分を拭き取って、乾燥させておくだけだ。


 基本的に電気で動くヘルスケア用品は、メンテナンスが面倒くさくてなかなか使い続けられない。使わないでいると「カビが生える」「菌が増殖する」といった面倒なことになり、そこで使う気がうせてしまう。


 しかし、このデンタルウォッシャーはメンテナンスに面倒くささがない。本体内部のみ見えないが、それ以外は清潔であることを目視できるし、タンク代わりの収納用キャップも洗いやすい。これなら面倒くさがらずに使えそうだ。


 肝心の洗浄力だが、歯を磨いた後に使ったところ予想以上に爽快感を得られた。歯間や歯茎にジェット水流が当たっている時には、さほど威力を感じなかったのだが、誤って舌の先などに当ててしまうと、「うぉおおおお」と感じるほどにはビリビリする。デンタルウォッシャーがしっかり仕事をしているんだな、ということを身をもって体験できた。


 収納用キャップサイズに全てが収まるうえ、重量が乾燥時で319.5gと比較的軽量なので持ち運びしやすいだろうセールスパーソンなど外回りの多い職種であれば、出先で食べられるものが限られてしまうが、繊維が歯間に挟まりやすい唐揚げや、ニラのたっぷり入った餃子であっても、デンタルウォッシャーがあれば、口元を気にしないで済みそうだ。


 使い続けるうちに、ホースやフロスノズルの汚れや劣化が気になるようになるかもしれない。メーカーでは、どちらも交換用部品を用意している。フロスノズルはブルーとクリア、それぞれ2本(計4本)入りで1980円、給水用ホースも1980円だ。


 環境に配慮して、本体を長く使えるように交換用部品があるのは時流に沿った取り組みといえよう。IPX7等級の防水性能を付与することで、本体の水洗いを可能にして、長く清潔に使えるよう配慮しているように思える。


 3人家族、4人家族でも使えるよう、フロスノズルにピンクやイエローといったカラーバリエーションがあるともっとうれしい。今後に期待したい。



    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定