メルカリの「オークション機能」で売った方がいいもの、売らない方がいいものは? 使い方や特徴を解説

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2025年02月26日 21:20  All About

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メルカリでオークション機能が使えるようになりました。最近では、価格なしで出品ができるようにもなっており、サービスとして価格により自由度を持たせるという意味合いもあるのかもしれません。使い方や特徴を解説します。
2025年1月29日から、メルカリでオークション機能が使えるようになりました。最近利用できるようになった「価格なし出品」の機能に加え、より自由度の高い売買ができるようになってきています。

オークションサイトの中でも主流なYahoo!オークションとの比較、オークション形式に向く商品や向かない商品、メリット、デメリットなど、概要をご紹介します。

オークション形式とは?

そもそも「オークション」とは、出品者が販売開始価格を設定し、購入希望者が、販売開始価格よりも高い金額で入札することができる出品の形式です。

これまでメルカリでは、基本的に、出品者が設定した価格で商品が販売されていたので、売買の仕方や価格設定の自由度が広がったことになります(最近では、購入者が価格を提案できる「価格設定なしでの出品」機能も登場していました)。

最高入札額を提示した購入希望者に商品を販売できるため、希少価値がある商品や、コアなファンがいる可能性が高いジャンルなどには向いているかもしれません。

メルカリオークションの出品方法

メルカリのオークション出品を利用するといっても、出品の方法はこれまでとほぼ変わりません。アプリの「出品」から、商品画像の登録や商品説明の記載、商品の状態や発送方法を選んでいきます。
販売タイプで「オークション形式」を選ぶ

販売タイプで「オークション形式」を選び、スタート価格を設定します。商品によってはメルカリがスタート価格を提示してくれることもありますが、価格設定は出品者の自由です。

最後に「出品する」のボタンを押せば、完了です(詳細は、公式Webサイトをご確認ください)。

Yahoo!オークションとの違い

◾️スタート価格の違い
メルカリの場合、スタート価格は300円以上で設定していく

オークションは入札があるたびに価格が上がっていく仕組みです。出品時にはスタート価格を設定しますが、メルカリは300円、Yahoo!オークションは1円から。

メルカリは出品者が送料を負担することが多いため、もし1円で落札されたらマイナスになってしまいます。それを防ぐためにも、フリマ同様に最低価格を300円としているのでしょう。

◾️オークション終了時刻の考え方の違い
1件目の入札があってから、初めて残り時間が表示される

Yahoo!オークションでは、出品時にオークションを終了するタイミングを決定できますが、メルカリの場合は、初めての入札があった翌日の20時台に、自動的に終了します。

逆に言えば、入札がない限りは出品されたままになります(もちろん入札の有無にかかわらず出品を途中で取り消すことは可能です)。

筆者の経験では、Yahoo!オークションでは、終了時刻間際に入札される場合が多かったです。購入の最終判断をされる大事なタイミングでもあるので、終了時刻のコントロールができるかどうかは、ひとつの特徴的な違いとも言えそうです。

機能の細かい説明

メルカリの出品は、オークション形式か、価格を設定する形式を選ぶことができます。入札された後に商品の編集はできませんが、その前であれば可能です。
商品の編集や、出品の一時停止もできる

出品の一時停止、いいね、閲覧数、入札履歴の確認もできます。入札があると通知が届き、「落札価格を確定する」のボタンを押すと、その時点でオークションを終了できる仕組みです。

落札者には落札が成功した旨の通知が届くので、24時間以内に商品を購入します(購入をしないと、メルカリの利用制限を受ける可能性もあります)。

オークションで購入するのに向かない商品は?

前述のように、オークション形式の商品は、初めての入札があった翌日の20時台に終了します。そのため急ぎで発送してほしい商品の場合には、価格が定まっている商品の方が、早く届く可能性は上がるでしょう。

フリマ形式ならば、例えば3月1日の10時に購入すれば、出品者がその日に発送してくれることもあります。オークション形式は、基本的には3月2日の20時台に終わるので、発送が翌日になる可能性が高いです。

この場合、商品が到着するタイミングに差ができてしまうでしょう(もちろん発送のタイミングは出品者が決めるので、このようなズレが起きない場合もあります)。

出品者のメリットやデメリット

出品者にとっての、オークション形式のメリットとデメリットを紹介していきます。まずはメリットから。

出品者のメリット1:価格が設定しにくい商品が出品しやすい

オークション形式は、スタート価格はあるにせよ、購入する側が価格を決めていくシステムです。この仕組みを活用できるのは、販売価格(相場)が分かりにくい商品です。例えばまとめ売りの商品。まとめる商品の品数や状態によって価格が変わるので、フリマ形式では価格の設定がしにくいことも。

そのような場合にはオークション形式で出品をして、買う側に価格を決めてもらうこともできます。

出品者のメリット2:思った以上の価格になることもある

出品者はある程度落札価格を推測しているかと思いますが、それ以上の価格になることもあります。特に、そのジャンルや価値に詳しくなく出品した商品の場合、出品者の考えが及ばないほどの金額になるケースもあるかもしれません。

出品者のメリット3:値下げ交渉がされにくい

また筆者自身がオークション形式で出品してみたところ、値下げ交渉は1回もありませんでした。おそらく購入する側も「オークションだから値段が下がることはないのでは?」と考えているのでしょう。交渉など面倒と感じることが起きにくいのも出品者のメリットになるかもしれません。

デメリットは、主に以下の2つが考えられます。

出品者のデメリット1:送料負担を考える必要がある

メルカリでは送料を出品者が負担することが多いので、それを見越してスタート価格を設定しなければなりません。価格が上がるだろうと思って安くスタートしても、実際には1件しか入札がなければ、送料でマイナスになる可能性もあるのです。

出品者のデメリット2:スタート価格で落札されることもある

複数入札があるだろうと思って出品しても、実際には1件のみという場合もあります。そうなると、思った価格で売れなくなるので、送料を踏まえたスタート価格にするだけではなく、自分が納得できるような価格でのスタートが求められます。

出品者のデメリット3:いたずら入札には注意したい

オークション形式は入札によって価格が上がっていきますが、いたずらや冷やかしで入札され、無闇に価格が上がってしまう恐れもあります。購入手続きはされないでしょうが、出品者からすれば気分のいいことではありません。

オークション形式で出品するのに向かない商品は?

オークションに向かないのは、明らかに需要が少ないと分かっている商品です。注目度が低いので、フリマ形式でもオークション形式でも結果的に変わらないからです。それならば、すぐに購入できるフリマ形式の方が、購入者の背中を押しやすくなるのではないでしょうか。

購入者のメリットやデメリット

続いて、購入者にとってのメリットやデメリットもご紹介します。

購入者のメリット1:安く買える可能性がある

オークション形式を使っている出品者は、価格が上がっていくのを狙っています。そのためスタート価格を低く設定することもありますが、入札者が1人の場合にはその価格での落札が可能となります。当初の予定よりも安く買える可能性があるのです。

購入者のメリット2:送料は出品者負担が多い

送料を負担するのがどちらかは、購入するかどうかの決定打になるほど重いものです。

負担先は出品者が決めることになります。オークション形式に限ったことではありませんが、メルカリの場合は、出品者が送料を負担するケースが多いです。

Yahoo!オークションでも、出品者が送料負担者を選べますが、出品者が負担するケースはメルカリほど多くないように感じます。

一方でデメリットも忘れてはいけません。

購入者のデメリット:思った価格ですぐに買えない

メルカリに限らず、オークション形式では提示されている価格ですぐに購入できるわけではありません。他に入札があれば価格が上がってしまうので、予定通りの価格では買えないこともあります。どうしても欲しくてヒートアップすると、予算を大きくオーバーすることになるかもしれません。

メルカリのオークション機能はリリースされて間もないので、手探りで使っている人も多いことでしょう。今後このシステムが定着するかは分かりませんが、出品方法、購入方法に選択肢が増えたのはユーザーにとってのメリットになっていきそうです。
(文:川崎 さちえ(フリマアプリ・ネットオークションガイド))

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