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2022年に日本製鉄東日本製鉄所君津地区(千葉県君津市)から毒性の強いシアンが流出した問題で、千葉海上保安部は26日、過失により排水基準を超えるシアン化合物などを排出したとして、水質汚濁防止法違反の疑いで法人としての日本製鉄と、同社君津エネルギー工場水道課の当時の責任担当者を千葉地検に書類送検した。
書類送検容疑は、過失により、22年4月から7月までの間、同地区の施設から複数回にわたりシアン化合物を含んだ水を排出した、などとしている。同社と担当者は容疑を認めている。
千葉海上保安部によると、高炉のガス処理のため発生したシアン化合物を含む水が水槽からあふれ、側溝などを通して処理設備に流れたが、責任担当者が適切な処理をしないまま、排水口から海上へ排出されたという。
一連の問題は、22年6月に同地区周辺の水路が赤く変色し、魚の死骸が多数見つかったことで発覚した。健康被害はこれまでに確認されていない。
日本製鉄は「引き続き関係当局の捜査に誠実に対応する。事案発生後、再発防止のための諸対策を実施してきたが、今後も万全を尽くす」としている。【田中綾乃】
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