1カ月もので年5%のドル定期預金、どう思う?

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2025年02月27日 11:31  All About

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先日、読者さまより「今さらですが外貨定期預金を始めようと思っています。1カ月もので年5%のドル定期預金です。どう思いますか?」という質問が届きました。本記事では、ご質問内容から推察したことと、筆者なりの考えを共有します。
先日、読者さまより以下の質問が届きました。

「今さらですが外貨定期預金を始めようと思っています。1カ月もので年5%のドル定期預金です。どう思いますか?」

率直に書くと「どんな銀行が、どういう仕組みで行う外貨定期預金なのかが分からない」以上なんとも言えません。とはいえ、せっかくいただいたご相談ですから、ご質問内容から推察したことと、筆者なりの考えを共有します。

1カ月もので年5%のドル定期預金、どう思う?

いただいたご質問の要点は以下の3点です。

(1)外貨定期預金を検討している
(2)1カ月もの
(3)年5%のドル(USD?)定期預金

筆者は外貨の定期預金をしたことがありません。主な理由は「手数料が高い(金利ざやが取られる)」「銀行が破綻しても預金保護の対象外となる」「為替リスクが生じる」などです。

(1)外貨定期預金に関しては預金保護の対象外と考えられますので、このリスクはしっかり意識しておくべきかと思います。「銀行が飛んだら自分も道連れ」ということですね。

続いて(2)1カ月もの、(3)年5%の金利という2点ですが、満期がとても短いのと、金利が異様に高い点が気になります。

(2)1カ月もの、ということは、たとえ年5%の金利でも、実際に受け取れる金利は12分の1……つまり0.4%くらいと言えます。税金を引いたらもっと少ないでしょう。「めちゃくちゃおいしいか?」と言われると、見た目ほどではない気がします。数字のトリックに見えます。

また、(3)年5%の金利、というのは、アメリカの国債金利と比べると異様に高いです。2025年2月時点、アメリカ国債の金利は3カ月ものでも4.3%で、それと比べても高いです。銀行は、預金が増えれば増えるほど損をする、ということですね。

これは預け入れるご質問者さまにとっては「うまい話」とも言えます。しかし、銀行も営利企業としてやっていますから、慈善事業のように高金利を約束しているわけではないでしょう。

おそらく銀行側は「1カ月ものの高金利な預金で集客して、そのまま低い金利の長期預金に繋げよう」のように、「損して得とれ」を狙っているのだと思います。いわゆる「ドアノック商品」(とりあえず試してもらって、次の売上に繋げるための商品)みたいなものだと推察しました。

以上を踏まえ、筆者の意見は以下のようにまとめられます。

・外貨預金は預金保護の対象外
・高金利の期間が1カ月と短い
・金利が異様に高いのは「ドアノック商品だから」では?

以上が筆者の見解ですが、筆者であれば契約内容や預け先からリスク・リターンを鑑みて、「いいな」と思うなら使いようがあると思うし、「ダメだな」と思うならスルーするかと思います。

ご質問者さまが、後悔のない判断ができることを願っております。

文:中原 良太(個人投資家・トレーダー)

18歳に株を始め、25歳でYahoo!株価予想達人で「ベストパフォーマー賞」を受賞。主に株式投資とマネー(お金)についての情報をSNSやYouTube、メルマガなどで発信。IQ上位2%のMENSA会員。(文:中原 良太(個人投資家・トレーダー))

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