ライドシェアで「ゆうパック」配達＝石川県加賀市で３月から実証―ウーバーと日本郵便

　配車サービス大手のウーバージャパン（東京）と日本郵便は２７日、一般ドライバーが自家用車を使って有償で客を運ぶ「ライドシェア」の仕組みを活用し、宅配便「ゆうパック」を配達する実証事業を行うと発表した。３月から石川県加賀市で実施。ドライバーが待機時間を利用して荷物輸送も担う試み。深刻なドライバー不足の中、地域交通と物流網両方の維持につなげたい考えだ。

　国土交通省の「公共ライドシェア」事業の一環として、加賀市は昨年３月にライドシェアを開始。予約や配車にはウーバーのアプリを使っており、現在３５人のドライバーが登録している。今回は、待機時間を利用した荷物輸送を実証。ドライバーの収入増につながる可能性があるほか、日本郵便としては配達手段を多様化できる利点がある。

　宮元陸加賀市長は２７日の記者発表会で、「効率的な物流や人の流れをつくることが喫緊の課題だ」と強調した。