50号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ) 2025年WEC第1戦カタール 2月27日、カタールに位置するルサイル・インターナショナル・サーキットで、WEC世界耐久選手権第1戦『カタール1812km』のフリープラクティス3回目(FP3)が行われ、フェラーリAFコルセの50号車フェラーリ499P(アントニオ・フォコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン)がトップタイムを記録した。
開幕戦の予選日を迎えたルサイルの上空はどんよりとした曇り空。現地正午(日本時間18時)から予選前最後の走行機会となるFP3が始まると、トラックを濡らすほどではないものの小雨が落ちているのがオンボード映像から確認できた。これにより砂漠地帯のサーキットに“ウエット宣言”が出されている。
そんな珍しいコンディションのなか、フォコのドライブで1分39秒484を記録した50号車フェラーリは、フェラーリAFコルセの姉妹車である51号車とサテライトのAFコルセ83号車を従えるかたちでセッショントップに。2番手タイムを記録したアントニオ・ジョビナッツィの51号車フェラーリ499Pに0.081秒、ロバート・クビサのドライブで1分39秒890とした83号車499Pにはコンマ4秒の大差を付けている。
1分39秒台に入ったのはトップ3を占めたフェラーリ勢のみ。4番手となった38号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・ハーツ・チーム・JOTA)はセバスチャン・ブルデーが、5番手につけた姉妹車12号車キャデラックよりコンマ4秒速いタイムを記録したが、1分39秒台には1000分の17秒及ばなかった。
2台のキャデラックの後方にはプジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)のペアが1分40秒代後半のタイムで6番手・7番手に並び、8番手20号車BMW MハイブリッドV8(BMW MチームWRT)から13番手となった5号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)までが1分41秒台のタイムをマークしている。
トヨタ勢は平川亮もドライブする8号車GR010ハイブリッドが、009号車アストンマーティン・ヴァルキリー(アストンマーティンTHORチーム)に次ぐ12番手。一方、小林可夢偉組7号車トヨタGR010ハイブリッドは後ろから2番目の17番手に終わった。
LMGT3クラスでは、水曜のFP1から好調の78号車レクサスRC F GT3(アコーディスASPチーム)を、ユナイテッド・オートスポーツの59号車と95号車マクラーレン720S GT3エボがサンドイッチ。佐藤万璃音組の95号車がFP2に続きクラストップとなった。タイムは1分54秒569で、ライバルを0.092秒上回っている。
4番手につけた81号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R(TFスポーツ)以下のタイムは1分55秒台だ。この中では5番手87号車レクサスと6番手の54号車フェラーリ296 GT3(ビスタAFコルセ)、さらに7番手となった10号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3エボ(レーシング・スピリット・オブ・レマン)の3台が0.064秒の僅差で並んでいる。
ルサイル・インターナショナル・サーキットではこのあと17時(日本時間23時)から、決勝のスタートグリッドを決める予選とハイパーポールが実施される。