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一向になくなる気配がない、特殊詐欺やフィッシング詐欺──。これらの対策サービスを提供するトビラシステムズ(名古屋市)は、2025年1月に同社調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを公開した。
なぜか、夜中に米国からの着信履歴が増えている。そんな声をよく聞くが、それはほぼ十中八九詐欺! 同社の迷惑電話番号データベースに登録された番号の種別割合は、国際電話番号が61.6%(前月比−3.8%)を占めるなど、国際電話番号の割合が最も多い状況が続いている。このほか、特定IP電話番号(050番号)、固定電話番号、携帯電話番号の割合は横ばい傾向で推移しているという。
2025年1月は、アメリカ合衆国やカナダなどの北米地域、中国、国際フリーフォンなどの国番号からの国際電話の着信が多発した。中でも、最多の「+1」から始まる北米地域の電話番号からの着信では、「NTTファイナンス」などの事業者や総務省をかたる自動音声ガイダンスを用いた架空料金請求詐欺とみられる手口が目立つという。
このほか「+86」で始まる中国の電話番号からの着信でも「NTTファイナンス」などの事業者をかたる電話が確認された。「+800」から始まる国際フリーフォンでは、末尾が「0110」の番号からの着信が多い。この「0110」とは、日本の「110」であり、 警察をかたっている。
一方、1月に確認されたフィッシング詐欺のSMSの種別割合は、宅配事業者をかたる手口が全体で最も多い69.3%、次いで金融・決済サービスをかたる手口が22.4%だった。1月は「りそな銀行」をかたるSMSの発生割合が最多となり、「東京電力」「日本郵便」「Mastercard」などをかたるSMSも確認されている。1月下旬からは、確定申告シーズンを狙ってか、「国税庁」をかたるSMSが急増した。
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