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花粉シーズンが到来する前から、病院で薬を処方してもらうなどの対策を取っている人もいるだろう。花粉症というと、くしゃみ・鼻水・目のかゆみなどが一般的な症状だが、大正製薬は、それ以外の見逃しがちな花粉症の全身症状にも注意を呼び掛けている。
大正製薬(東京)が昨年12月に15歳以上の男女3517人に行った調査によると、花粉症の一般的な症状(くしゃみ・鼻水・目のかゆみなど)以外の全身的な症状に悩む人は少なくないことが分かった。複数選択可で質問したところ、「集中力の低下」(51.9%)、「倦怠感」(41.7%)、「頭痛」(38.8%)、「のどの痛み」(28.9%)、「皮膚のかゆみや発疹」(26.8%)、「睡眠障害」(26.2%)という結果に。一般的な症状しか経験したことがない人は14.3%にとどまり、多くの人が花粉症による全身症状を経験している様子が浮かび上がった。さらに、それらの症状により「日常生活に影響があった」と答えた人は、「非常に影響あり」(13.3%)・「かなり影響あり」(26.0%)・「少し影響あり」(53.6%)を合わせると92.9%に上った。
大正製薬によると、花粉症による鼻づまりは「頭痛」「のどの違和感」「集中力の低下」の原因になる。また、鼻づまりによる睡眠時の無呼吸状態が睡眠を妨げたり、薬の副作用で眠気が出たりすることもあるという。花粉症の症状を和らげるために使われる抗ヒスタミン薬の中には、脳に影響を与えて眠気などの副作用が出るものもあるが、最近では、脳への影響が少なく、副作用が起こりにくい抗ヒスタミン薬も販売されているといい、眠気が気になる人は医師に相談することを薦めている。また、花粉が直接肌に付着することで起こる「花粉皮膚炎」の存在も指摘している。これから本格的に大量の花粉が飛び交う季節に突入する。一般的な症状とあわせて全身症状にも気を付けることが大切なようだ。
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