大阪地裁=大阪市北区 弁護士に送ろうとした手紙の一部を拘置所が黒塗りにしたのは違法だとして、山田浩二死刑囚(54)と弁護士が国に計約86万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、大阪地裁であった。横田典子裁判長は再審請求を依頼した部分などを抹消した対応を違法と認め、国に6万6000円の賠償を命じた。
判決で横田裁判長は、死刑囚でも親族宛てや訴訟に関する信書はやりとりできることが刑事収容施設法で定められていると指摘。黒塗りされた一部は「再審請求事件の受任を希望していると容易に読み取れる」として、拘置所の注意義務違反を認定した。