ベティス加入後のロッキは悪くないパフォーマンスを見せていたが… [写真]=Getty Images ベティスは2月28日、バルセロナからレンタル移籍加入していたブラジル代表FWヴィトール・ロッキについて、両クラブ合意のもと、レンタル移籍契約を早期終了させることを発表した。
現在20歳のロッキは、母国の名門クルゼイロの下部組織出身。2021年10月に行われたカンピオナート・ブラジレイロ・セリエBで、16歳の若さでトップチームデビューを飾った。翌年4月からはアトレチコ・パラナエンセに活躍の場を移し、およそ1年半の間で公式戦81試合出場28ゴール11アシストと得点を量産。2023年3月にはブラジル代表デビューも果たした。
2023年夏にはバルセロナへの完全移籍加入が発表され、翌年1月に正式加入。サッカー王国の“神童”として大きな期待を寄せられたが、バルセロナではなかなか思うような活躍を見せられず。2023−24シーズン後半戦は公式戦16試合に出場し2ゴールをマークしたものの、先発起用されたのは2試合のみで、プレータイムの合計は353分間にとどまった。
このような状況を受けて、昨年夏には買い取りオプション付きのレンタル移籍でベティスへ加入。センターフォワードの主軸に君臨し、ここまで行われた公式戦では33試合出場7ゴール2アシストと一定の結果も残していたが、元コンゴ民主共和国代表FWセドリック・バカンプが調子を上げてきたことに加えて、今冬の移籍市場でコロンバス・クルーからコロンビア代表FWクチョ・エルナンデスが加入したこともあり、年明け以降はベンチスタートの試合も増えていた。
シーズン開幕直後と比較すると、ベティスでの存在感が薄れてきていたロッキは、わずか半年間で『ベニート・ビジャマリン』に別れを告げることを決断。ベティスは「クラブは彼の貢献に感謝するとともに、次のプロフェッショナルな挑戦での幸運を祈っている」とメッセージを発した。
なお、スペイン『マルカ』など複数の現地メディアによると、ロッキはパルメイラスへの完全移籍が間近に迫っているという。レンタル移籍契約の解消により、一時的に保有元のバルセロナの選手となるが、“ブラウグラナ”のユニフォームに袖を通すことなく、母国へ復帰する見込みだ。