注目のゲームタイトル「モンスターハンター ワイルズ」の販売が、2月28日にスタートした。当日、その影響がはっきりと売り場に出たと語るPCパーツショップが複数あった。
●まずは標準の推奨環境で始めるという人も――2月28日のアキバ
あるショップは「お客さんの入りが普段の金曜日より明らかに少なくなっています。既に環境を整えていて、今日からは家でじっくり楽しむという人が多いんじゃないでしょうか」と語る。また、パソコンSHOPアークは複数の店頭スタッフが“モンハン休暇”を取ったという。
ただ、万全の環境を整えられたユーザーはあまり多くない様子だ。先週もレポートした通り、ハイミドル以上のグラフィックスカードは売り場にほんどない状況だ。
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ウルトラ環境(GeForce RTX 4070 Ti以上/Radeon RX 7800 XT以上)を満たす在庫は、Radeon RX 7900XTや7800 XTがわずかに見つかる程度だ。それでも、ドスパラ秋葉原本店は「在庫があるといっても残りわずかで、いつ在庫切れになっても不思議ではない状況です」という。
GeForceに限定すると、状況はさらに深刻だ。RTX 4060 Tiカードの在庫が見つかれば幸運といった状況で、ウルトラの一段下の高スペック環境(GeForce RTX 4060 Ti以上/Radeon RX 6700 XT以上)を満たすのも厳しい。
今週もGeForce RTX 5070 Tiを搭載するZOTAC製カードが一部ショップに入荷し、オンライン販売が行われたが、やはり数分もたたないうちに売り切れとなっている。
こういった状況の中で、さまざまなスタンスで発売日を迎えたユーザーがいたようだ。あるショップは「ちょっと待つけどBTOで希望の環境を手に入れるという人や、PlayStation 5に切り替えるという人もいました」という。
また、別のショップは「ウルトラと高スペックは一旦あきらめて、標準的な推奨環境(GeForce RTX 2060 Super以上/Radeon RX 6600以上)でプレイを始めるという人がいましたね。欲しいグラフィックスカードを入手できたら、晴れてウルトラ環境を味わうという」と話していた。
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グラフィックスカードが再び潤沢に売り場に並ぶ見通しは、今のところ立っていない。「夏頃になるのでは」と予想するショップが多かったが、それも希望的観測のようだ。オリオスペックは「結局、NVIDIAがどれだけ安定してGPUを供給可能な状況にできるかなんですよね」と語る。
長い目で見守る必要がありそうだ。
●Ryzen 7 9700X&B650マザーの組み合わせが人気――モンハン効果か
モンスターハンターワイルズの効果は、グラフィックスカード売り場以外でも見られた。CPUやメモリを強化したり、PCの基幹部分を一新するためにマザーボードを新調する動きもあるという。
その中でも、Ryzen系のパーツが伸びていると複数のショップで耳にした。TSUKUMO eX.は「元からの評判に加えて、GeForceの上位モデルが手に入らなくてRadeonに注目する人が増えているのも、追い風になっているかもしれません」という。
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同店でとりわけ伸びているのが、Ryzen 7 9700XとAMD B650チップセット搭載マザーボードの組み合わせだ。「9800X3Dが入手困難な中、8コア16スレッドが6万円台で買えるということで、指名買いされる方が増えています。X670Eマザーとの組み合わせでも10万円以下から選べて、B650マザーならさらに低い予算で済みますから」と解説する。
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