元セクシー女優が「ビデオ撮影の裏側」を暴露。現場が“地獄の空気”になってしまう最大の要因とは

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2025年03月01日 16:01  日刊SPA!

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元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」
 元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半で引退を決意し、ライターへ転向。現在は鳥越アズーリFM「たかなし亜妖のモザイクストリート」で冠番組を持つなど、メディア出演も積極的に行っている。
◆元セクシー女優が語る「ビデオ撮影の裏側」

 ビデオ制作の裏側を知りたい人は、かなり多いらしい。なぜか撮影現場はジメッとした空気で、みんなやりたい放題という変なイメージを抱かれがちだが、実際は一般の撮影業界と何ら変わりなく、ピシッと真面目でクリーン。皆さんの想像を大きく覆すレベルでちゃんとしている。

 現場の裏側とはいってもネタを挙げたらキリがないので、今回は「待ち時間」について語りたい。ビデオ制作の現場において「待ち時間がゼロの現場はまず存在しない」といっても過言ではないだろう。

 そもそも、なぜ演者に待ち時間が発生するのかを先に説明していこう。一旦動きが止まる理由は、ざっくり挙げると以下の通り。

・セッティング
・自分の出番ではないから
・機材トラブル
・監督のこだわりが強い

 他にも、たまに誰かの急病などのイレギュラーも発生するため、理由は本当に様々だ。監督のこだわりが強く、納得がいく状態になるまでカメラが回らないと待ち時間がどんどん延びる。控室にいる演者はゴーサインが出るまで何もできないため、ぽっかりと空いた時間をうまく過ごさねばならないのだ。

 また、複数名から大人数の撮影の場合は絶対に待ち時間が発生する。その間をどう過ごすかは演者の自由だが、基本的に外出は認められず、撮影の邪魔にならぬよう控室に滞在するのがルールだ。いつ声が掛かっても良いように、準備万端の状態でスタンバイする。

◆演者が寝ている光景は“現場あるある”

 もっとも多い待ち時間の過ごし方は「睡眠」。楽屋では出番ではない演者の大半が寝ており、ソファなどあちこちで女優が横になる光景は“現場あるある”と言えよう。

 体を休められて、何もできないイライラを防止するには睡眠が一番の策。空き時間が長ければ長いほど昼寝をしている率は高く、現場続きで疲れているか、早起きで睡眠不足の場合は短時間の休息でも有難く感じるものだ。

 寝る時間がないか、眠くない場合は他の方法を取るしかないため、スマホをいじるに尽きる。動画を見る、SNSを更新する、電子書籍を読むなどして時間を潰して出番を待つなど。

◆スマホに飽きるとメイクさんや演者同士のお喋りに…

 しかし、待ち時間があまりに長すぎると昼寝も終わり、スマホにも飽きるので、最終的にはメイクさんや演者同士でお喋りするしかない。気を紛らわすために会話は必要不可欠だが、あまり規模が広くないスタジオや、楽屋とカメラを回す場所が近いと、声をマイクが拾う可能性がある。そのため、基本的には小声でのお喋りとなり、たまに笑いが起きると「静かに!」と注意が飛んでくる始末。

 第三者からすれば「いろいろな過ごし方があるじゃん。楽しそうでいいね」と思われるかもしれないが、楽屋での行動は基本的に自由度が低いので、べつに楽しくはない。結局待ち時間とは暇なもの。誰もがさっさと終わらせて帰りたい感情を抑えながら、仕方なく過ごしている。

◆待ち時間が長くなると起きる弊害

 待ち時間が長くなると、現場の滞在時間が延び、単純に帰るのが遅くなる。どこかで調整できれば挽回は可能だが、延々と後ろ倒しパターンになるとスケジュールが大幅に狂う恐れがあり、とても危険だ。

 また、待ち時間が長いと現場がダレてしまうこともある。演者やスタッフがピリピリすると空気が重くなり、モチベーションも下がり、次第にパフォーマンスに影響を及ぼす。それにより、作品の完成度が低くなる可能性もあるだろう。

 第三者からすると「気持ちに左右されたまま仕事すんな」「プロだろ」との痛いツッコミを入れたくなるだろうが、形のない商売は“内側”の部分がかなり重要である。カラ元気を出しても、心の底からテンションが上がっていない時は、不思議と出来栄えが悪い。これはADなどの裏方スタッフにも同じことが言えるため、現場の空気は想像以上に大切ということだ。

◆地獄の空気を変えられる裏方スタッフも

 余談だが、仕事ができる裏方はどんよりムードを消す能力が凄まじい。彼らのお陰で最悪の空気が晴れ、巻き返せるパターンも多いので“シゴデキ”が1人いるだけで随分と話が変わってくる。

 待ち時間に関しては実際に現場へ入ってみないとわからない。あの“地獄の空気”を知っている人間は限られているが、知らないに越したことはないだろう。

 今後も撮影の裏側ネタはシリーズ化していくつもりだ。今後の展開に、乞うご期待である。

文/たかなし亜妖

―[元セクシー女優のよもやま話]―

【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。

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