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今回は、障害年金が支給停止になった場合の「特別支給の老齢厚生年金」についてです。
Q:61歳の女性です。障害年金が支給停止になった場合、特別支給の老齢厚生年金は一生もらえないものになってしまうのでしょうか?
「私は、昭和38年8月生まれの障害年金(障害等級2級)をもらいながら契約社員として働く61歳の女性です。60歳代でいただける特別支給の老齢厚生年金と、65歳からの老齢厚生年金を受け取れるようなのですが、私は、障害年金を選択しようと思っています。しかし、障害年金が支給停止になった場合、その後、特別支給の老齢厚生年金は一生もらえないものになってしまうのでしょうか?」(アケミ)A:障害年金が支給停止された場合、年金の受給権が発生してから時効が成立するまで(5年以内)は、特別支給の老齢厚生年金の請求ができます
障害年金と、特別支給の老齢厚生年金の両方が受け取れる人は、いずれか有利な年金を選択することになります。障害年金と、特別支給の老齢厚生年金は同時にもらうことはできません。相談者「アケミ」さんは、障害年金を選択される予定とのことで、その後、障害年金が支給停止になった時のことをご心配されているようです。今後もし、「アケミ」さんの障害年金が支給停止された場合、その時点で、時効が成立するまで(5年以内)は、特別支給の老齢厚生年金の請求ができます。
「アケミ」さんは昭和38年8月生まれの女性ですので、厚生年金に1年以上加入しているなどの受給要件を満たしていれば、63歳から特別支給の老齢厚生年金を受け取れます。63歳で受給権が発生するので、時効(5年以内)が成立するまでは、特別支給の老齢厚生年金の請求はできます。
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都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)