阪急神戸線ダイヤ改正の目玉「快速」に乗ってみた　武庫之荘駅停車、塚口駅通過…利便性は？

阪急は2月22日に神戸線、宝塚線でダイヤ改正を実施しました。今回のダイヤ改正の最大の目玉は神戸線に新設された快速ではないでしょうか。平日朝ラッシュ時の神戸三宮発大阪梅田行き快速に乗車し、利便性を確認することにしました。

【写真】快速は武庫之荘駅停車・塚口駅通過だ

神戸線に初登場の快速

阪急の快速は2022年12月ダイヤ改正まで、京都線に存在していました。今回のダイヤ改正では、2022年12月以来の登場となり、神戸線では初めての設定です。一方、快速の登場と入れ替わる形で、神戸線の通勤急行は廃止となりました。通勤急行は宝塚線のみの運行となります。

快速の運行時間帯は平日朝ラッシュ時（神戸三宮→大阪梅田）と平日夕ラッシュ時（大阪梅田→神戸三宮）です。停車駅は武庫之荘までの各駅と十三、大阪梅田です。準特急、通勤特急停車駅の塚口駅は通過します。「武庫之荘停車・塚口通過」の優等列車は今回の快速が初となります。

快速に乗車してみた

筆者は神戸三宮駅8時19分発の快速大阪梅田行きの大阪梅田方先頭車に乗車しました。平日朝ラッシュ時には、計7本の快速が運行されますが、この8時19分発が最終です。快速は中線の3番ホームから発車。快速発車の4分前に4番ホームから通勤特急大阪梅田行きが発車しました。

神戸三宮駅発車時は、通勤特急の4分後の発車ということもあり、車内には空席もありました。8時25分に六甲駅に着き、ここで後続の通勤特急に抜かされます。快速は春日野道〜武庫之荘の各駅から十三駅・大阪梅田駅へ先着する種別であり、特急系種別に抜かされる駅は六甲駅のみです。

六甲駅の次駅にあたる御影駅で全席が埋まる感じに。特急停車駅の岡本駅、夙川駅では、通勤特急発車の数分後に快速が到着することもあり、それほど目立った乗車はありませんでした。

8時42分、西宮北口駅4号線に停車。ここで、同駅始発の普通大阪梅田行きに連絡します。ホームでは駅アルバイトが、塚口駅に停車しないことを繰り返しアナウンスしていました。

8時47分に武庫之荘駅に到着。ここで目立った乗車があり、快速はようやく朝ラッシュ時にふさわしい混雑率になりました。とは言っても、スマホや新聞は余裕で読める感じですが。

8時50分頃、時速約70km（アプリSpeedometerで計測）のスピードで塚口駅を通過。塚口駅からの乗車がないため、武庫之荘駅と塚口駅でうまく乗客を分散させているように感じます。塚口駅を発車すると、時速100km以上になり、園田駅で普通を追い抜きました。通勤急行は園田駅での追い抜きはありませんでした。

8時56分に十三に着き、9時02分定刻に大阪梅田駅に到着しました。先頭車は大阪梅田駅3階改札口に近いこともあり、先頭車の利用者の多くは大阪梅田駅まで乗車しました。また、朝ラッシュ時は十三駅・大阪梅田駅へ向かう乗客が多く、塚口駅通過に伴う混乱は少なくとも乗車した車両では起こりませんでした。

通勤急行よりも格段に速い快速

神戸三宮駅8時19分発快速大阪梅田行きの所要時間（神戸三宮→大阪梅田）は43分です。同じく、神戸三宮駅7時47分発快速の所要時間は45分、ダイヤ改正前の神戸三宮駅7時55分発通勤急行の所要時間は52分。つまり、上り快速は上り通勤急行と比較して、5分以上の時間短縮を実現しています。

通勤急行は西宮北口駅でも特急系種別に追い抜かれていたことから、春日野道〜夙川間の各駅から十三駅・大阪梅田駅へ先着する列車ではありませんでした。

先述したように、快速は春日野道〜武庫之荘間の各駅から十三駅・大阪梅田駅へ先着する列車であるため、春日野道〜夙川間の各駅の利用者にとっても、快速は通勤急行と比較すると「使い勝手が良い種別」といえます。

（まいどなニュース特約・新田 浩之）

動画・画像が表示されない場合はこちら