『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』EDはかわいく弾けた楽しい1曲！内田彩『Explosive Heart』リリース記念インタビュー

アニメやゲームの主題歌、テーマソングなどを歌うアーティストに楽曲について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2025年3月号には、『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』のED『Explosive Heart』をリリースした内田彩が登場。

かわいさもおもしろさもあるキャッチーな曲
――『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』（以下、『異世界レッド』）のEDテーマである「Explosive Heart」を最初に聞いたときは、どんな印象を持ちましたか？

かわいらしく、かつ歌詞がとてもキャッチーだなと感じました。作品のＥＤになることや、作品内容に寄り添ったナンバーとして制作したことはうかがっていたのですが、実際に聞いてみて、作品の世界観がわかりやすく表現されているなと思ったんです。歌うのが楽しみでした。

――作品の主題歌だからこその弾けた感じがありますよね。

は、おもしろい設定の作品でもあるので、楽曲にもそのおもしろさが表現されているんです。キャラクターソングでは弾けた曲も多いのですが、ソロ活動ではなかなかできなかったので、そんな曲を歌えたことがうれしかったです。

――この曲のテーマは“爆発”だそうですね。

特撮作品のインパクトに直結したテーマで、歌詞にも「バクハツ」が入っているので、歌詞を見た瞬間に「好き！」って思いました。爆発音を表現した「Ｂａｎｇ」というフレーズも入っていて、音的にも耳に残るんです。それが冒頭から出てくるので、すぐに曲を好きになりました。

――歌うときには、どんなことを大切にしましたか？

じつは、最初はちょっと楽しく歌いすぎて、キャラクターソング感が強くなってしまったんです。でも、アーティスト・内田彩としての楽曲ですし、ジャケットやミュージックビデオ（ＭＶ）には私が登場すると考えると、最初のままだとビジュアルと歌が離れ過ぎていて。甘酸っぱい恋心が描かれた歌詞にもセリフっぽさが出てしまって、これではいけないとソロの私に戻すチューニングをしていきました。オシャレになりすぎたり、きゅるんと楽しく跳ねた感じにしたらかわいくなりすぎたりもしたのですが、スタッフさんと協議をして、その結果、かわいさも残す歌い方になりました。

――曲中に一か所セリフがありますが、収録時の思い出は？

セリフの前に鼓動の音が入るということもあって、セリフを入れるタイミングが難しく、どうしてもワンテンポ遅れてしまって……。リテイクを重ねるうちに自分がドキドキしてきて、それが声に出ちゃった気がして、「怖くないかな？」と心配だったんです。スタッフさんは「大丈夫」と言ってくださったんですが……。

――かわいさのなかに真剣な思いが感じられるようなセリフになっていて、ドキッとしました。

そう感じていただけたならよかったです。

――「Explosive Heart」の内田さん的な推しポイントを教えてください。

２番のＡメロが変則的なリズムになっているところは、歌い方もちょっとセリフっぽくて好きです。それから、曲中に恋のドキドキを「ＢＰＭ」で表現しているフレーズがあって、とてもオシャレでキュンときました。

――「Explosive Heart」の制作にあたって、新しいチャレンジは何かありましたか？

スタッフさんから私にも「テレビサイズをどういう歌詞構成にしようか考えています」とお話があったんですね。「作品にまつわるフレーズは２番に来ても素敵だけど、テレビサイズにも入れたいですよね」と相談され、私からもテレビサイズでは２番の歌詞を１番に入れ替えてはどうかなど、提案させていただきました。歌うだけではなく制作にも少し関わらせていただけたことは自分的に新しかったですし、すごくうれしかったです。

――ＭＶには、作品からキズナレッドが登場するらしいですね？

ＭＶの制作に当たり、「爆発の撮影ができるところに行きたい」など、特撮作品と言えばこれ！みたいなことをスタッフさんと話していたんです。一方で、曲がかわいいから、映像もかわいくしたほうがいいという気持ちもあって。今年は私のアーティストデビュー10周年イヤーなので、思い切ってぶりぶりにかわいくするか、でも私ももう大人だし、落ち着いたほうがいいか……みたいな気持ちがせめぎあって。結果、初心に帰ってハートが飛んでいるようなかわいい映像にしようという話になりました。でも「特撮作品がモチーフなので、もうちょっと弾けた感じも持たせたくて」と話していたらキズナレッドさんに参加してもらえました。

――ＭＶの撮影で思い出に残っていることは？

私がヒロインとしてヒーローに守ってもらうシーンがあって、敵に襲われそうになってすくんでみたり、異世界に連れてこられたドキドキ感をグリーンバックで表現したことです。ＭＶの監督さんに「あとずさりがうまい」と褒めてもらったんですよ（笑）。キズナレッドさんと一緒に変身ポーズを決め、お姫様抱っこもしてもらえて、夢のような体験でした。おもしろい映像に仕上がっていると思うので、ひと笑いしてもらえたら本望です。

――ジャケットも“爆発”感があってかわいいですね。

私の世界で爆発を表現するとこうなりました、というジャケットになりました。文字が入っているところも好きですし、衣装もめちゃくちゃかわいいんです。キズナレッドさんの赤に負けないように真っ白にして、スカートも短めですね。お腹もちょっと見えていたりして、自分としては一番攻めた衣装かもしれません。じつは、10年の活動で私はジャンプが得意だということが判明しまして（笑）。ＭＶでも姿勢を崩さずに滞空時間の長いジャンプにチャレンジしたので、それを生かして実際に飛んだ姿をジャケットにしてもらいました。

――タイトルにちなんで、最近何か“爆発”したことはありましたか？

先日、シングル「にぎやかな心たち」のイベントで大阪に行ったのですが、控え室にいたときに「にゃん」とネコの鳴き声が聞こえてきたんです。でも誰もツッコまないし、気のせいかなと思ったらまた聞こえて。それでもみんな黙ったままだったので、私が「にゃー」と鳴きマネをしたんですね。そうしたら控え室にいたみんなが「にゃーにゃー」言い始めて（笑）。じつは、ファンの方が音の出るクリスマスカードを送ってくださっていて、それのスイッチが何らかの理由で入っちゃったみたいなんです。スタッフさんたちのネコの鳴きマネがたくさん聞けて、私のハートが個人的に大爆発していました。

――アーティストデビュー10周年を迎えて、今後の目標や野望を教えてください。

10周年という節目なので、精力的にやりたいことをやっていきたいです。皆さんからの「もっとイベントに出てほしい」という要望に絡めたことや、「それ、うっちーがやりたかっただけじゃん」みたいな企画など……（笑）。応援してくれた皆さんにも還元するのはもちろんですが、10周年のお祝いなので、私も楽しみたい、お祝いしたい気持ちがあるんですね。私が楽しい気持ちでいれば、それが皆さんにも伝わって笑顔でいてもらえる。そう思いながらの活動なので、楽しみにしていてください。野望に関しては、所属レコード会社・日本コロムビアさんとまた何か新しい取り組みができたらと思っているので、大いに期待していてください。

――最後に、読者にメッセージをお願いします。

『異世界レッド』のＥＤは、ワクワクドキドキとうれしい気持ちを膨らませて制作しました。作品を楽しんでくださった方が、私の歌もより楽しんでもらえる仕上がりになっていると思います。原作とアニメの世界観が広げられるようなお手伝いができていたらうれしいです。皆さんも心を一緒に爆発させていきましょう。

Profile
うちだ・あや／7月23日生まれ。群馬県出身。アクロスエンタテインメント所属。
2014年にアルバム『アップルミント』でアーティストデビュー。以後、これまでにシングル8枚、オリジナルアルバム5枚などをリリース。
声優としての主な出演作は、『エルフさんは痩せられない。』猪野明穂、奥役など。

Information
「Explosive Heart」
配信中
日本コロムビア

現在放送中のテレビアニメ『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』のEDテーマ。“爆発”をテーマにしたポップかつキュートなナンバー。恋するドキドキ感に加え、作品世界に寄り添ったフレーズも盛り込まれた、楽しい1曲に仕上がっている。
（C）中吉虎吉／SQUARE ENIX・異世界レッド製作委員会