JR東日本、E3系1編成を荷物輸送専用車両に - E5系と連結して運行へ

JR東日本は4日、新幹線車両E3系1編成の全号車を荷物輸送専用車両として改造に着手し、2025年秋から東北新幹線(盛岡・東京間上り列車)での平日定期運行を皮切りに、車両基地を活用した100箱単位、最大で1,000箱程度のさらなる大口輸送を定期化すると発表した。


JR東日本グループは鉄道ネットワークを活用した荷物輸送サービス「はこビュン」を展開しており、JR東日本が運行する新幹線および在来線特急列車等と、荷物の積み下ろしや車内での管理などJR東日本グループ企業が一体となり、グループで培ってきた列車輸送のノウハウを生かし、小口から大口の荷物まで高度な品質で輸送してきたという。今回、営業列車の客室や荷物輸送専用車両を活用した大口荷物の定期輸送サービスを開始し、ネットワークを順次拡大するなどにより、荷物輸送ニーズに合った新たな物流サービスを提供。社会課題解決に貢献するとしている。



まずは東北新幹線の100箱単位事業化に着手し、2025年春以降、東京〜新青森間で新幹線荷物輸送の大口定期運行サービスを開始。4月18日からの毎週金曜日、臨時列車の上り「はやぶさ50号」(新青森駅8時29分発・東京駅11時44分着。車両はE5系10両編成)において、1〜2号車を荷物輸送用(3〜10号車は旅客発売)として、最大200箱程度の荷量で定期的な輸送サービスを開始する。


定期運行化に向けた車両改造等も実施。山形新幹線などで活躍したE3系1編成の全号車を荷物輸送専用車両として、床面フラット化などの改造を行う。2025年秋以降、東北新幹線東京〜盛岡間の上り列車で平日定期運行を皮切りに、車両基地を活用した輸送を開始する。なお、車両基地の活用については関係当局と調整中。運行時はE3系をE5系「やまびこ」と連結し、正午前に盛岡新幹線車両センターを発車した後、午後に東京新幹線車両センターへ到着するダイヤを検討している。荷量は荷姿・サイズにより変動し、運転日は臨時列車運転や車両定期点検等により変更する場合がある。（MN 鉄道ニュース編集部）