
2024年に発表された国際鶏卵委員会(IEC)の発表によると、日本人1人当たりの年間の卵消費量は320個で、世界第4位でした。このことから、日本では自宅で食べる卵以外にも、卵が使用された食品を多く口にしていることが分かります。そんな卵ですが、食事の準備などで卵を割った際に、黄身に血がついているものを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
【写真】黄身に血がついているように見える「血斑卵」…こちらは食べても大丈夫
卵の黄身に血が混じっていることを「血斑」、白身に大量の血が混じっているものは「血玉卵」、黄身と白身に小さな塊のようなものが混じっている状態は「肉斑」と呼ばれています。
では食べようとしていた卵に血や塊のようなものが混ざっている場合、食べてしまっても問題ないのでしょうか。日本養鶏協会のアドバイザーに話を聞きました。
─黄身に血がついているように見える「血斑」は、食べても大丈夫なのでしょうか?
|
|
血斑卵は食べても大丈夫です。賞味期限内に生で食べても構いませんが、気になる方は加熱調理して食べてください。
血斑卵は排卵時、卵管の毛細血管からの出血によって少量の血液が卵内に混入したものです。少量の血液が混入した血斑卵は生で食べても問題ありません。
─大量の血が白身に混じった状態とされる「血玉卵」は食べられるのでしょうか?
血玉卵は食用不適卵で廃棄することとされていますので、一般の人が目にすることはありません。もしも発見してしまった場合は食べないようにご注意ください。
─では、黄身や白身に小さな塊のような物が混じる「肉斑」は食べられるのでしょうか?
|
|
肉斑卵は食べても大丈夫です。血斑と同様に「賞味期限内」は生で食べても構いませんが、気になる方は加熱調理して食べてください。とくに赤玉には肉斑卵が多く2〜3割の卵に小さな肉斑があります。肉斑といっても赤玉の卵殻色素であるプロトポルフィリンの粒子が凝集したもので、肉片ではありません。
(まいどなニュース特約・長澤 芳子)