画像提供:マイナビニュース花王のトータルメンズケアブランド「サクセス」は、高級理容室を展開するヒロ銀座(HIROGINZA)の協力のもと、2023年11月から一部店舗で実施している「かっこつけない理容室」体験者の自身に対するイメージ変化と、当該サービスを体験した男性の体験前後の写真を見た人のイメージ変化について大阪大学フォーサイトと共同調査を実施し、効果検証を行った。
○【「かっこつけない理容室」企画概要】
「かっこつけない理容室」は自分の心に向き合い、いいなと思える自分自身に出会う場所だ。
理容室には、新しい自分と出会った8人の男性を紹介したオリジナルヘアカタログを設置。カット前のカウンセリングの際には、「自信」「チャレンジ」「自由」などパーソナリティを表す30のキーワードが書かれたシートを提示し、ユーザーとのパーソナルな対話を通じて、その人らしさを引き出す髪型を提案する。
こうした体験を通じて自分の可能性に気づき、自分を好きと思える人が少しでも増えてくれることを願い、「かっこつけない理容室」を展開している。
※同体験は、ヒロ銀座のカットメニューに付帯して期間限定で提供されるサービス。体験を希望する場合は、ヒロ銀座・PREMIUM BARBER各店舗のカットメニュー予約の際に該当のクーポンを選択するか、利用の際にスタッフへ直接声がけを行う
※価格やメニューの詳細は各店舗ホームページを確認のこと
○【共同調査概要】
●調査目的:「かっこつけない理容室」施策を学術的な客観性で検証し、施策体験によるイメージ変化の効果を検証する。
●検証手法:
調査(1) 体験者へのアンケート調査(主観調査)
・対象 35-49歳の男性10名--髪の長さが「長い・ふつう・短い」、ヘアカットのオーダーを3年ぐらい前から変えていない、自己肯定感低い
・手法
(1)かっこつけない理容室のサービス前に、自身のイメージを回答(21項目・5段階)
(2)体験メニュー通り30のパーソナリティを表すキーワードを提示するカウンセリングを行い、髪型を提案
(3)カット後に、(1)と同じ項目で、自身のイメージを再度回答(21項目・5段階)
調査(2) 体験者の前後写真を見た第三者評価(客観調査)
・対象 20-60代男女338名(男性152名、女性186名)
・手法 オンライン調査。体験者8名+ダミー1名の体験前後の写真を1枚ずつ合計18枚提示し、各写真から受けるイメージを回答(4項目・6段階)
○■調査結果:
調査(1)の主観調査、調査(2)の客観調査ともに、「かっこつけない理容室」体験前後で、「活気のある」「自信のある」「信頼できる」「前向きな」など、肯定的なイメージが向上した。
・調査(1)(主観調査)
<優位に上昇した項目>
活気のある、誇らしい、強気な、わくわくした、きっぱりとした、気合の入った、機敏な、好感度の高い、自信のある、有能そうな、信頼できる、前向きな
<優位に下降した項目>
心配した、苦悩した、恥じた
・調査(2)(客観調査)
<優位に上昇した項目>
好感度が高く見える、自信があるように見える、有能であるように見える、信頼できるように見える
○■考察:
大阪大学フォーサイト<コメント>:
大阪大学フォーサイトでは、「Foresight Creation」という新しい価値創造のために開発された独自の方法論により、〈新価値創造のプロセス〉を構造化しています。今回の「かっこつけない理容室」の施策においては、事前に花王サクセスのメンバーと共に「行動観察調査」と「ワークショップ」を行い、場で観察される一次情報(ファクト)とアカデミックな知見(ナレッジ)を組み合わせて本質的課題(インサイト)の導出を行いました。
「本人の髪の悩みは(親にも言えないぐらい)とても深い」「そんな自分に嫌気がさして、人の集まるところに行かなかったこともある」といったファクトと、大阪大学名誉教授の森川和則先生による「透明性錯覚:自分の感情や思考が、実際以上に相手に見透かされていると思い込む傾向(自分が髪を気にしているため周囲にもそれが見透かされていると感じるが、実際には周囲は気づいていない)」というナレッジをもとに、下記のインサイトを導出しました。
○《インサイト》
髪の悩みを解放するためには、成功体験をきっかけに「自分に自信を持つこと」が重要である
「かっこつけない理容室」は、まさにその「自分に自信を持つきっかけ」となる場です。この仮説を共同調査で検証したところ、自信や好感度などがbefore-afterで上がることが確認できました。調査で施術中の様子を観察しましたが、サービスを受けた後に鏡の中に現れる“魅力的な自分"の姿を見て、被験者のみなさんの顔つきが大きく変わっていくのが印象的でした。(エボル)