GUの低価格コラボ「1290円には見えない傑作」「上下揃えて1万円未満は奇跡」完売前に買っておく7つのアイテム

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2025年03月05日 09:21  日刊SPA!

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フットボールT(5分袖) UNDERCOVER
―[メンズファッションバイヤーMB]―
 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第521回をよろしくお願いします。

◆GU大注目の低価格ライン「UG」の実力は?

 GUが今期から手がける新ライン「UG」。日本を代表するデザイナーである高橋盾氏とのコラボレーションラインです。

 同氏が長年手がけ、世界的に高く評価されているブランドUNDERCOVERのエッセンスを巧みに入れた手の出しやすい低価格ライン。「安くていいもの」を期待する反面心配なのは……「低価格だけにちょっと安っぽく見えるんじゃ」「今までよりデザイン性が高いから10代など若年層向けでしょ」などなど。

 今回、GUのプレスルームにお邪魔し、全商品試着してまいりました。そこから導き出された結論と、おすすめのアイテムを一気に紹介していきます! お見逃しなく!

 発売は3月14日からです! 即日完売品もありえるかも……。

◆大人が着ても違和感がない格安セットアップ
・オーバーサイズジャケット UNDERCOVER 5990円

・ワイドテーパードパンツ UNDERCOVER 3990円

 まず、おすすめはこちら。ジャケットとスラックスのセットアップ提案です。デザイナー高橋盾氏もインタビューにて、こちらをイチオシされていました。

 GUというブランド特性から「若年層向けなのでは?」と心配されている人も多いと思いますが……結論そんなことはありません。そもそもUNDERCOVER自体がコアユーザー層が30代以上ですし、往年のファンはすでに50を超えた人も多いはず。

 むしろ90年代に最盛期を迎えたブランドであり、若年層の知名度は圧倒的に低いので……「高年齢層ファンが多いUNDERCOVERとのコラボで、若年層に特化した新ラインを作る」なんてわかりやすいマーケティング上のミスを天下のファーストリテイリングが行うはずもありません。

 大人が着ても違和感がないアイテムが多数あり、素材感も決して悪くありません。ただし、もちろんGUですから、全年齢に向けた展開をしており、たとえば「このグラフィックは大人には抵抗あるだろう」なんてものもあるっちゃありますが……ブランド全体として「若年齢層向けの若いデザインのみ」ということはまったくありません。

◆上下揃えて1万円未満は奇跡のクオリティ

 さて、そんなわけでこのセットアップ、まさに大人が着て違和感がないように作ってあります。

 素材はポリエステルですがウールライクなものとなっており、高級感はしっかりあります。加えて、シルエットはいわゆる「イージージャケット」ではなく、昨今のクラシックトレンドを意識したものに。ラペルは太く重厚でフォルムもウエストシェイプをしっかりつけたフォーマルライクなもの。

 若い人向けのライトジャケットではなく、仕立てたような美しいフォルムになっているのがミソ。さらに素材シルエットにこだわるだけでなく、UNDERCOVERらしいディティール満載。本来裏側に出るべき縫い合わせの部分をあえて表に出したり、袖先を切りっぱなしの始末にしたり、(ユニクロGUでは極めて珍しい)デザイン上のアクセントを「うるさくない」程度に入れているのもさすが。

 これで上下揃えて1万円未満は奇跡です。ただし、ビジネス用などに使うものではないのでお間違えなく。あくまで普段着用のセットアップでございます。

◆ミリタリー調のセットアップ

・ユーティリティブルゾン UNDERCOVER 6990円

・ユーティリティパンツ UNDERCOVER 3990円

 こちらはミリタリー調のブルゾンとカーゴパンツのセットアップ。これらはセットでの着用じゃなくてももちろんいいですが、セットだとバランスがとりやすく、おすすめ。

 トップスはモッズコートから着想したディティールが多く、襟周りやポケットの形状などはまさに。袖はややゆったりしていて今っぽいバルーン風のシルエットになっています。裾にはドローコードが入っており絞ると丸みのあるフォルムに。少しレディースライクなかわいらしさを出せる面白いアイテムです。

 また、素材は両方ともやや硬めのリップストップ生地を採用。体のラインが出にくくシルエットをパターン通りの美しいものにしてくれるので、体型が崩れてきている中年以上にもおすすめできます。

◆黒なら全年齢どんな個性のほうにもハマる

 カモフラージュ柄も展開していますが、これはデザイン性が高く、好みもあるでしょうが、黒なら全年齢どんな個性のほうにもハマりそう。

 上下で微妙に素材が違うんですが、違和感なく合わせられるということでセットアップでの提案になっています。パンツは膝部分で外してショーツにもなるデタッチャブル。長いシーズン使える上、タフな素材でケアも楽チン。

 アウトドアやミリタリーなどカジュアルな着こなしが好きな方には特におすすめできるアイテム。これも上下で1万円ほど。安すぎる……。

◆UNDERCOVERらしいハイブリッド感
・ブロードシャツ UNDERCOVER 2990円

 シャツはツルッと光沢のある美しい素材感。ただのシャツではなくまず共地でアップリケデザインに仕上げたもの。

 アーチ型のフォントデザインはアメカジ古着のカレッジプリントなどを思わせますが、それをヨーロッパライクなブロードシャツに当てはめたのがなんとも面白い。

 このハイブリッド感がUNDERCOVERらしい。シルエットは全体的にゆったりとさせてあり、背中のヨーク部分も大きめに設計されておりルーズな印象。

◆マシンウォッシャブルでアイロンがけも不要

 高級感のあるシャツですが、素材は実はポリエステルが入っているので、ほとんどシワも気にならない。マシンウォッシャブルでアイロンがけの必要なく、イージーに着用できます。

 2990円とは思えないデザイン性と素材感。極上の素材とまではいえないですが、値段とイージーケア性とデザインすべて考えるとコスパは最高です。

◆アメカジ風の落ち着いた厚手コットン
・フットボールT(5分袖) UNDERCOVER 2290円

 Tシャツ類はすべておすすめですが、特にこちらが個人的に推奨。

 生地は厚くやや古着調に仕上げたもの。トリムデザインの襟とアーチ型ロゴデザインが特徴的です。裾にはタグも貼ってあり、スポーティな印象でSUPREMEのようなイメージ。

 ただし、SUPREMEなどのガチなストリート提案だとメッシュ素材などになりますが、あくまで素材はアメカジ風の落ち着いた厚手コットン。若すぎることなく、地味すぎることもなく、上手にバランスが取れています。

◆全体的なバランスの妙が素晴らしい

 シルエットはややゆったりですが、ダボダボするほどではない。デザイン性の高さはあれど、合わせにくいというほどではない。この全体的なバランスの妙が本当に素晴らしい。

 色展開はカラフルなものもありますが、大人はネイビーなどのシックなものがおすすめです。

 UNDERCOVERは冬でもグラフィックTが売れる稀有なブランド。グラフィックや独特の世界観作りには定評があり、海外でも支持されています。今回のコラボでもTシャツは1枚おさえておいて損なしでしょう。

◆1290円には到底見えません傑作
・UVカットツイルキャップ UNDERCOVER 1290円

 最後はキャップ。GU得意のツイルキャップにUNDERCOVERのロゴやデザインが入ったもの。

 これ、実は刺繍だったり、アップリケだったりと柄によって製法も変えてあり、手の込んだ作りに。さらに背面の調整ベルトバックルは刻印もきっちり。

 細かい部分まで作り込んでおり、1290円には到底見えません。

 というわけで、GUの新しいライン「UG」のマストバイレビューでした! ぜひご参考に。

―[メンズファッションバイヤーMB]―

【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag)

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